あと あと のあと  2013年 6月

6.30
 エンドウは、木が小さいまま成長せず、あまり実を付けないうちに葉っぱ
 が黄色くなってしまったので、引っこ抜いて代わりにモロッコ(インゲン)
 の種を蒔いた(写真)。
オクラも同じで、全然成長せず背が低いままだ。
 これは、我が家だけの現象かというとそうではなくて、近所に共通して
 見られる現象だから、野菜というのは、気温や気候の条件が合わない
 と、栽培者が望むような結果を得ることができないのだ。もしかしたら、
 品種改良を進めるうちに、野生のたくましさが失われてしまったのかもし
 れない。
6.29
 まだろくに使っていない剪定ばさみの、バネの部分が壊れてしまった。確かこれは、
 安売りの広告を見て、特価品を買いに行ったものだ。
 草刈り機の丸刃も、安いやつはすぐに切れなくなってしまうし、草掻きも首のところが
 曲がってぐらついてしまう。やっぱり、「道具」はきちんとしたものを買わないと、結局
 は効率が悪いことになってしまう。
 剪定ばさみは、農協に行って、5,890円もするやつをおごりました。 

 
6.28
 長靴を履いて歩いていたおじいさんを見て、親戚の叔母さんが「を用意してやった
 方がいいよ」と言ってくれたこともあって、介護用のではないけど、軽くて履きやす
 そうなものをホームセンターで購入した。
 しかし、それからすでに1ヶ月以上
経っているのに、そのはおじいさんの手には渡
 っていない。なぜかというと、拒否されることが予想されるからだ。以前、弟たちが衣
 類を持ってきてくれたときなんか、いらないから持って帰るようにと突き返したのをみ
 んなが知っている。「善意」を否定されると、そのダメージは大きいから、わざわざ嫌
 な思いをしたくはないと思うのは普通の感情だ。
 歩けないからと言って、毎日ソファーに横になってテレビを眺めているおじいさんに、
 なんとか散歩をさせる方法はないものだろうか。
 
6.27  
 物置を片付けていて出てきたものの第二弾は、
写真のような小さな引き出しだ。
 我が家の何代か前は、高遠藩の医者をしていたということで、どうやらこれに薬
 を入れていたものらしい。
 今の家の前の前の茅葺きの家には、診療室だという天井が低いモダンな造り
 の部屋があった。
 だけど、いちばん右の引き出しには「森田」という表示があるけれど、江戸時代
 には名字を名乗れなかったと思うから、本当のところはよくわからない。

6.26
 長野道、岡谷IC ~ 塩尻ICの間の上下線が、「壊れた橋を直すため」に交互通行を行って
 いる。当然のように、規制車線の前では渋滞が発生する。
 今までに、その渋滞に4回ほど遭遇したのだが、のろのろ運転をしながら感じたのは、合流さ
 れる車線よりも、合流しなければならない車線の流れの方が、数倍早いということ。
 どうしてこうなってしまうのかが、未だかってわからない。
 
6.25  
 熱海五郎一座結成10周年記念の公演は、芸能生活40周年の
 浅野ゆう子をゲストに迎えて行われた。題名は「天使はなぜ村に
 行ったのか」というもので、日本の少子化問題が取り上げられて
 (?)いるもの。
 三宅裕司率いる劇団「スーパー・エキセントリック・シアター」は、
 かなりの部分でアドリブを交えながら進行していくから、客席と舞
 台が一体となって、終始笑い声が絶えることがない。これは、次
 作も押さえなければならないと思うくらい、楽しいひとときでした。

6.24b  
 「電車に乗りたい」と言っていた琉くんの希望を取り入れて、今日は、飯田
 線の駒ヶ根駅から伊那市駅まで、約20分間の乗車を体験した。
 そしてそのあとは、伊那市内を巡っている循環バスにも乗り、一日のうち
 に、電車とバスと両方の初乗りを果たしたことになる。
 飯田線はローカル線であり、1時間に1本あるかないかという便数で、乗
 客のほとんどが高校生のため、写真のように、ホームに座り込むことも可
 能なのですが、よい子はあまり真似をしてはいけません。
6.24a
 孫がたまに来るときには、町の小さな図書室に連れて行ったり、公演に行ったりして
 楽しんできた。最近、行きつけの公園からシーソーが消え、別の所にある大きな公園 
 からはブランコがなくなっていた。
 理由を聞くと、安全第一のために撤去したとのこと。あまりに単純な過剰反応ではな 
 かろうか。
 子供は、何が危険で何をしたらよくないのかを知らず知らずのうちに学び取っている。
 だから、小さいときからなるべく多くの経験をさせてあげたいと思ってきた。赤チンをつ
 ける程度のけがならいいではないか。
 少しでも危険要因が見つかればすぐに撤去では、あまりに寂しい。自分の安全は自
 分で守るということを心がけるか、それを教える場としたいものだ。
 遊具一つをとっても、正しい使い方、遊び方があり、ルールがあることを体で覚えさせる。そんな社会教育も必要だ
 と思う。

      「公園から遊具が消えていく」  会社員 井上武好(62)   毎日新聞 6月24日 「みんなの広場」
 
6.23
 庭の草取りのために、ちょっと日陰に入ると、がブンブンいわせて飛んでくる。イラスト
 のような、体が縞々のやつだ。
 どこが出所なのか調べていったところ、家の北側の湿ったところだということがわかった。
 そのあたりに行くと、十何匹ものが一斉に襲ってくる。
 いつも思うのは、普段はは何を食べているのだろうかということ。今は家畜なんていな
 いし、人間だってそう易々とは刺されない。だからいつも血に飢えているのじゃないかな。
6.22  
 物置を整理していたところ、稲わらで作った蓑(みの)が出て来た。私が幼い
 頃の、これを着用していた人の様子を、うっすらと記憶している。そしてまもな
 く、ビニール製の雨合羽に取って代わられた。
 もう何十年も経っているのに、保存状態が比較的良好だということは、当時
 も雨具として機能していただろうことがうかがい知れる。
 いろいろな物を思い切って捨てているけれど、これは取っておこうと思ってい
 る。 

6.21  
 中島みゆきのコンサート、「『夜会』工場」 Voi.1の先行受付が始まった。11月22日
 から12月4日まで、東京、福岡、名古屋、大阪の会場で、各3日ずつの公演だ。
 中島みゆきも、コンサートのチケットを確保するために会員になり、年会費を払っている
 のだが、今回はどうしようかと迷っている。
 その理由のひとつは、次の週に「ザ・タイガース」
のコンサートがあること。もうひとつは、
 「夜会ガラコンサート」と銘打っているから、「夜会」で歌われたあまり聞き慣れない曲
 ばかりが、演奏されるのではないかと思うからだ。
 チケットを購入しなければ、会員になっている意味がないのに、私の中の「貧乏性」が、
 こうやって頭をもたげるのです。
6.20
 今朝は朝5時から仕事に入っていたため、
コンフェデ杯のイタリア戦は観るこ
 とができなかったけれどすごい試合だった
 ようだ。
 その代わりを、キリンチャレンジカップのな
 でしこジャパンに期待したけれど、ニュージ
 ーランド
にボールを支配されっぱなしの、ひ
 どい試合だった。勝てなかった理由を、宮
 間の退場にしていたのでは、これ以上の
 成長は見込めないぞ。
 
6.19
 完全復活する「ザ・タイガース」の、12月3日の武道館公演のチケットが当選した。
 去年の
加橋かつみがいなかった武道館でのコンサートは落選してくやしかったか
 ら、今回のチケットを手に入れるだけのために、沢田研二のファンクラブに加入し
 たようなものだ。
 加橋かつみ沢田研二の仲が悪いので、実現が危ぶまれていると、女性週刊誌
 は報道しているけれど、年末の東京ドーム公演をふくめて、今から楽しみにしてい
 る。チケットの一般発売は9月28日だというから、こうやって攻めないと、欲しいも
 のを手に入れることはできない。
 
6.18
 久しぶりに会った人が私に向かって言うことは、「痩せたんじゃないですか?
 どこか具合が悪いのですか?」というもの。
 体重は通常よりも3kgくらい減っているけれど、その原因は、体力以上に
 を動かしているから
で、左の写真は、その中のひとつの要素です。
 
上が私の家の田んぼで、下はよその家の田んぼだから、草を刈らなければ
 ならないのは私の方なのです。このまま放っておくと、稲に影響する下の方
 だけその家で刈ろうとするから、その前に刈りたいという気持ちが強いので
 す。 土手の高さもありますが、とにかく長いからたいへんな作業なのです。
 
6.17  
 伊那ケーブルテレビジョンでは、「戦争体験を聞く」という番組を企画・放送し
 ていて、今日は、おじいさんのインタビューがあった。これは、家族の知り合
 いの方が先方に紹介してくれて、今日の運びになったもの。
 おじいさんは最初は嫌がっていたけれど、家族や義妹の説得があって実現
 することになったが、耳が聞こえないことと、番組の性格を理解していないた
 め、独りよがりの表現が多く、インタビュアーは苦労しているようだった。
 残念ながら、駒ヶ根のケーブルテレビでは放送されません。
6.16
 親戚の、四十九日の法要に出るために横浜に行った。
 お寺の本堂でお経を聞きながら焼香をし、お墓で納骨を済ませたあと、そのお寺で
 お斎(食事)を頂戴した。お寺では調理ができないため、お料理は仕出しになってい
 るようで、器にはサランラップがかけられていた。そして温かいものは、食事が始ま
 ってから運ばれてきた。
 まずは定番の茶碗蒸し、次にお吸い物が出て来たのだが、このお吸い物には味が
 ついていないではないか。白湯に、三つ葉が数枚浮かんでいるだけの状態だ。配膳
 の女性に「ここのお吸い物はこういう味ですか?」と尋ねたところ、慌てて確認しに行
 ったが、お湯の入っているジャーとスープの入っているジャーとを間違えて注いでしま
                    ったようだ。
 私のお師匠さんは、営業でいちばん必要なことは、「お客さんに迷惑をかける」ことだとおっしゃった。「普通」のこと
 をやっているよりも、迷惑をかけることにより確実に印象に残るからだという。そしてこのあときちんとした対応をす
 れば、印象が評価に変化していくという意味である。
 だから、業者の出方を注目していた。私が責任者だとしたら、簡単な粗品を配って、ひと言みんなの前で謝罪をす
 ることだろう。しかしながら、白湯をスープに交換するだけで、アクションは何もなかった。きっとあの担当者(おそら
 くパートさん)は、あとでこっぴどく叱られることだろう。
 

6.15
 今週は、首都圏は毎日のようにが降っていたのに、長野はお湿り程度のだった
 ようだ。もう少し正確に表現すると、駒ヶ根市の北側の市は雨が降っているのに、自
 宅のある場所はいつも降らないということだ。
 野菜畑の土はカラカラになっていて、葉っぱの大きなカボチャなんかはだらんとしおれ
 ているような状態だった。ところが、今日の午後3時頃から土砂降り状態がしばらく続
 き、
地区の水路に水ががあふれたために、常会長をやっている長男が、呼び出され
 たくらいだった。
 これで、野菜たちは一息ついたことでしょう。やっぱり梅の時期はが降らないと、
 自然の営みがスムースにはこびません。 初めてナスが収穫できました。
 
6.14  
 トマトの花房(かぼう)に、ホルモン処理をすることなんか全然知らなかった。いろい
 ろな種類の野菜を作っていると、教科書を全部読んでから作り始めずに、進行形で
 知識を追加していくから、このようなことが頻繁に起きる。
 キュウリは1本作りにしなければならないというのに
、測枝がだいぶ伸びてから気が
 付くものだから、実の付きがわるくなってしまうのはあたり前のことだ。
 トウモロコシの脇芽をどう処理すればいいのかわからなかったから、ネットで調べたわ
 けだが、「残す」と「切り取る」のふたつの意見が載っている。
 このように、手探りをしながら、仕事とは全然質の違う「ストレス」を楽しんでいます。
6.13
 6月1日に、スカパーで、「芸能生活50周年・歌と、映画と、人生と。
 ~ 永遠の青春スター舟木一夫~」という特別番組が放送された。
 それを見て、東京・新橋演舞場の公演に行きたくなり、昼間に仕事が
 入っていなかった今日のチケットをさがしたところ、「桟敷席」を確保
 することができたもの。
 「桟敷席」とは、観客席の両端に設置された個室みたいな特別席で、
 お茶の入った魔法瓶が備え付けられ、40分ある休憩時間には、お
 弁当が運ばれてくる、演劇を観るためには最高の席だ。
 68歳になった舟木一夫は、春のコンサートのリハーサルのときに、
 20数曲を連続で歌ってみたところ、まだまだやれそうだとの感触を得たため、55周年に向けていっちゃおうという
 ことになったのだという。彼がこうやって頑張っている限り、私も弱音を吐いていてはいけないと、思ったのでした。
 
6.12  
 おれがいつも新入社員研修のセミナーで最初にする話だ。
 おれはまず部屋全体をぐるりと見回し、一人の受講生を適当に選んで立たせる。そして
 こう言う。「さて、君にとって良いニュースと悪いニュースがひとつずつある。まず悪いニ
 ュース。今から君の手の指の爪を、あるいは足の指の爪を、ペンチで剥がすことになっ
 た。気の毒だが、それはもう決まっていることだ。変更はきかない」。
 おれは鞄の中からでかくておっかないペンチを取り出してみんなに見せる。ゆっくりと時
 間をかけて、そいつを見せる。そして言う。「次に良い方のニュースだ。良いニュースは、
 剥がされるのが手の爪か足の爪か、それを選ぶ自由が君に与えられているということ
 だ。さあ、どちらにする?10秒のうちに決めてもらいたい。もし自分でどちらか決められ
 なければ、手と足、両方の爪を剥ぐことにする」。
 そしておれはペンチを手にしたまま、10秒カウントする。「足にします」とだいたい8秒
 目でそいつは言う。「いいよ。足で決まりだ。今からこいつで君の足の爪を剥ぐことにす
 る。でもその前に、ひとつ教えて欲しい。なぜ手しゃなくて足にしたんだろう」、おれはそ
 う尋ねる。相手はこう言う。「わかりません。どっちもたぶん同じくらい痛いと思います。でもどちらか選ばなくちゃな
 らないから、しかたなく足を選んだだけです」。
 おれはそいつに向かって温かく拍手をし、そして言う、「本物の人生にようこそ」ってな。ウェルカム・トゥー・リアル・
 ライフ。

         「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」    村上春樹     から抜粋しました。


6.11
 今日の信濃毎日新聞に、「長野ケンウッド」の機能が八王子に移されるという記
 事が掲載された。従業員120名は、八王子事業所に異動させるというから、事
 実上の「閉鎖」である。
 「長野ケンウッド」は、私が14年前に辞めた会社。自動車メーカーとお付き合い
 することによって私自身は鍛えられたけれど、企業の理不尽さを経験しただけで、
 いい想い出はあまり残っていない。

      「信濃毎日新聞」 6日11号   【記事1】  【記事2】  【記事3
 
6.10
 6ヶ月に1回、のメンテナンス治療を受けている。そのときのの状態を点検し、
 石を除去したり、ホワイトニングをしたり、周病の予防を指導してもらっている。
 今日が、今回のメンテナンスの3回目になるが、ここにきて新しい虫が見つかった。
 ポカリスエットを飲むのを止めたり、キシリトールガムを噛んだり、電動ブラシを出先
 まで持っていくなどして、精一杯の努力をしているのに、最初の日に虫が見つかり、
 それを治療してもらった後なのに、また新しいやつができてしまったのだ。
 どうして私は虫になりやすいのだろう。「梅干しをよく食べますかと?」訊かれたけれ
 ど、
酸っぱいものは嫌いだから、梅干しはほとんど食べていない。 
6.9b 
 2年ぶりのゴルフは、快晴・無風の絶好のコンディション。ドライバーもアイアンもまあ
 まあだったけれど、とにかくバンカーによくはまって、お決まりのようにピンの位置が
 エッジから近かったから、いい場所に乗せようとして、あるホールでは脱出するのに4
 打もかかってしまったりで、スコアはさんざんだった。
 少し練習をすれば、それなりになりそうだけれど、
今の私には、不確実なものに対して、
 時間を割くことはできないかな? 
6.9a
 
八王子の居酒屋で、生ビールを飲んだ後、冷酒を1合飲んだ。私に生酒はきつくて、
 ふらふらしながらホテルにたどり着いた。
 テレビをつけると、AKB48の選抜総選挙はすでに結果が出ていて、指原莉乃の笑
 顔がはじけていた。彼女には不思議な魅力がある。
 八王子京王プラザホテルで目についたのが、整体の要素が入ったマッサージの広
 告。先週の芝生の草取りで、腰のあたりの背筋がカチカチになっていたので、初めて
 の試みだったけれど、マッサージを頼んでみた。
 それは期待通りの施術だったから、宿泊する都度お願いしようと思っている。
6.8
 1週間ぶりの野菜畑は、どれもが見事に成長していて驚きました。特に
 トウモロコシは、写真のように大きくなっていて、かわいそうだったので
 すが、この2本のものを1本に間引きました。

 キャベツは青虫が繁殖して食い荒らされ、ピーマンキュウリはアブラム
 シで葉っぱがしおれています。無農薬栽培の人たちは、このようなときど
 のように対処するのでしょうか?
 おじいさんが、庭のを取るようになってくれたので助かります。私は、
 別のことができるからです。  
6.7
 2日に行われた「安田記念」を取りました! 三連単の配当金は62,800円でした。
 その日は、お昼には出発しなければならなかったため、頭の「ロードカナロア」だけを決めて、あ
 とは「日刊競馬」紙の予想どおり、三連単の⑩-①②⑦⑫⑬⑯-①②⑦⑫⑬⑯を買っておいた
 のです。
 レースは、東京に移動する車(いとこの運転)の中で、携帯電話のワンセグを見ていました。1着
 に⑩が入ったことだけは確認できたのですが、あとは何を買ったのか忘れてしまっていました。
 自宅に電話をして訊けばわかるのに、はずれていたときのことが怖くて、確認できませんでした。
 そして今夜、自宅に帰ってきてその新聞を見たところ、見事当たっていたのです。自宅の大画面のテレビで、生の
 レースを見ていればさぞかし興奮しただろうに、惜しいことをしました。
 
6.6
 今週の「サンデー毎日」のトップ記事は、岩見隆夫さんの「サンデー時評」という題名
 のコラム。そして今週のテーマは、「『末期がん』を宣告された日」というショッキング
 なものだった。
 岩見さんは、この1ヶ月くらい、倦怠感が続いていて、好きなお酒も進まず、右腹部
 の鈍痛が取れないということで病院で検診したところ、「肝臓がん」が発見されたの
 だという。そして、翌日緊急手術がなされた。
 がんの宣告を受けたとき、岩見さんは声を上げて笑ってしまったのだそうだ。なにし
 ろ、約60年間、ほとんど1日のすき間もなくアルコールを注ぎ込んできた人生の帰
 結、というあきらめみたいなものが、どこかで働いてのだろうと、コラムで表現されている。
 とりあえずすべての仕事を休止したが、この「サンデー時評」だけは続けるということだから、1回1回の文章と、私
 たちも真剣に向き合わなければならないわけだ。
 
6.5
 名古屋行きの新幹線が品川駅を通過した頃、私の前の席に座った客が、リクライニングシー
 トを勢いよく倒した。なんて常識のないやつなんだろうと思っていると、すぐに立ちあがり、席
 を移動し始めた。
 右手には缶ビール、左手にはグリーン車の席にだけ置かれている雑誌を持っているその人
 は、帽子だけしゃれたものをかぶっているが、目つきは普通ではない。だからまわりの人たち
 は、関わらないように注意している様子。
 新横浜駅を過ぎるとまた立ちあがり、前の車両に歩いて行ったが、そのあとすぐに検札の車掌がやってきた。そし
 て検札が終わったころに戻ってきて、さっきいた所とは別の席に座った。どう考えても指定席のチケットを持ってい
 るとは思えなかったが、それ以降名古屋まで検札はやってこなかった。
 これが中央線の「あずさ」ならば、車掌はどの席が埋まっていたのかを記帳しておき、そこが埋まると必ず確認にや
 ってくるが、新幹線の場合は、そのあたりはおおらかなのだろうか。それにしても、世の中にはいろいろな人がいる
 ものだ。 

 
6.4b  
 サッカー・ワールドカップ・アジア最終予選が、埼玉スタジアムで行われた今夜、埼玉に宿
 泊することになっているのに気が付いたのは、1週間前のこと。いつものようにチケットをさ
 がしたけれど、さすがに今回は手に入らなかった。今夜の入場者数6万2000人に対して、
 なんと50万人もの応募があったのだという。だから、ホテルの部屋の小さなテレビで観戦
 するしかなかった。
 
80分に、FWの前田が下がりDFの栗原が入ったときは、「守りに入ったのではないかと」
 嫌な予感がしたが、案の定、ミスから点を取られ「またか」と思わされたものだ。
 ロスタイムでのPKは、本田の凄さは伝わってきたけれど、なんだかできすぎていて素直に
 喜べない。
6.4a
 なるほどと思った。先日の本誌「声」欄だ。一度だけ魔法を使えるとしたら何をしたいか。
 小学生同士で話をしていたら、ある子が言った。「魔法使いにさせてくださいといって魔
 法使いになる」。
 それがかなえば魔法は使い放題。なんでもできる。一同、「すごい」と盛り上がった。これは憲法96条の改正と同じ
 では、というのが投稿した方の見立てだ。改憲の発議の要件をまずゆるめるという主張の危うさを鋭く突いている。
 試合に勝てないから、ゲームのルールを自由に有利なように変えるようなもの。何に使うかわからないが、とにかく
 銃をくれ、と言うようなもの。96条の改正を先行させようという発想は、様々に批判される。要は虫がよすぎません
 か、と。

                              「朝日新聞」  6月4日号 朝刊からの抜粋です。
 
 
6.3  
 これは、「大収穫です!!」というコメントが添えられ、自宅から届いた野菜
 ちの写真です。
 キュウリは初物の3本。タマネギも、冬には消えてなくなりそうだった苗が、こ
 ここまで立派になり、収穫できるようになりました。
 あとは、えんどう、春菊、レタス、オカヒジキ、そしてミョウガなどです。野菜
 育てるには、水と養分と太陽の光を与えればいいのですが、もっと重要なの
 は「愛情」だと思います。先日我が家に来てくれた900坪の畑の耕作者は、
 「畑に出る都度、野菜たちに話しかけている」とおっしゃっていました。
6.2
 父の兄弟(姉妹)
は9人で、母の兄弟(姉妹)は10人だから、「義理」をやっていくの
 がたいへんなことだ。いとこの人数をきちんと数えたことはないけれど、おそらく何十
 人にもなるだろう。それらに対して、今まで全部義理を果たしてきたことになる。
 今夜は、母の妹のお通夜が東京の小平市で営まれた。本葬は月曜日になるのだ
 が、今週はめずらしく私に月曜日から仕事が入っているために、当日は家人だけの
 出席で勘弁してもらった。
 「ところ変われば品変わる」で、お通夜が本葬並みの規模でお経が上げられ、参列
 者も多かった。そしていちばん驚いたのは、「通夜振る舞い」の席で、誰も挨拶をし
 ないうちに、故人の身内の人たちがムシャムシャとお寿司を食べ始めたことだ。
 
6.1  
 6月1日にちょうど衣替えができるなんて、そんなにあることではない。ひとつは今日が土曜日だ
 ったことと、もうひとつは陽気の移り変わりのタイミングがよかったことなど、今年は条件が揃った
 わけだ。
 いつものことだが、ほとんど着ることがなかったセーター類を衣装ケースに移し、半袖を中心にし
 た
夏物を、タンスに収納した。
 夏になると、半ズボンを履けるのがうれしい。なぜだか開放的な気分になれるからだ。