あと あとのあと   2012年2月

2.29
 日本の政治が機能不全を起こしている。この閉塞状況を打破してくれるのではないかと
 
橋下徹大阪市長に対する期待感が高まっている。同時に、橋下氏の手法がファシズム
 に親和的な「ハシズム」ではないかという懸念も有識者の中で強い。
 筆者は
橋下氏の政治手法はファシズムとは根本的に異なるとみている。まず橋下氏
 はファシズムに特徴的な金融資本批判と社会的弱者に対する再分配という主張が欠如
 している。それ故に
橋下氏が弱肉強食を是認する新自由主義者であると決めつけるの
 も間違いだ。
橋下氏は、目の前にある問題を合理的かつ現実的に解決しようとする実証
 主義者である。
 さらにファシズムの特徴は、排外主義にある。国内政治において、
橋下氏は常に仮想敵
 を作り出して、自らの権力基盤を強化するという手法を取っている。ポピュリズムの文法
 に近い。中国、韓国、あるいはロシアを標的に定めた排外主義を用いると、
橋下氏は国
 民的支持を急速に拡大できる。そのことをわかっていながら、
橋下氏はあえて排外主義カードを切らない。外交・安
 全保障問題の重要性を
橋下氏が直感的に理解しているからだと思う。

    「危うくとも潰してならぬ」  佐藤 優   「毎日新聞」 2月29日号 「異論・反論」から抜粋しました。

2.29
 夜遅くに東京から帰ってきて、2時頃まで仕事のまとめをしていたときは何でもなか
 ったのに、早番のため朝4時半ころ家を出る次女が、「が降っている」ことを教えて
 くれた。
 天気予報では関東地方にが降ることを伝えていたけれど、長野にこんなどか雪
 
が降ることを想像していなかった。
 8時から1時間くらい、庭のかきをしたけれど、湿っていて重たいだった。
 これが今年最後のになるのかな? 

2.28
 朝ホームページを開いたところ、アクセスカウンターがちょうど70000になっていた。
 夜遅くに長女から「もう少しで7万になる」とのメールがあり、気になったけれど寒かっ
 たからそのまま布団に潜り込んでしまった。
 カウンターの数を自分でコントロールすることはできないから、巡り会えるのは偶然の
 産物だ。デジカメで撮影してしまってから、もっと鮮明な画像にできる方法を思い出し
 たけれど後の祭り、もう数字は70004になってしまっていた。 
2.27  
 WOWOWプライムの連続ドラマW、東野圭吾原作の「
 身
」を見始めた。
 原作は読んだことがあるけれど、私は本を読んでもその
 内容をすっかり忘れてしまう人だから、結末がわかって
 いないので結構楽しめる。
 一人二役の長澤まさみの演技が光っていて、女優とい
 うのはただ可愛いだけではなくて、天性の素質がなけれ
 ばやっていかれないんだと、今さらながら思った。
2.26
 先週の水曜日、ホテルでBSフジの「プライムニュース」を見ていたところ、ゲストで出演していた「りそなDH」の細
 谷会長の、「会社という理不尽な世界で……」という言葉が耳に飛び込んできた。その夜は工場に入らなければな
 らなかったので、あわてて自宅に電話をして録画をしておいてもらった。そして今日、それを見た。
 「りそな」再建の柱は、@ 営業時間の拡大 A 待ち時間ゼロ運動 B 立ち姿での接客
 C ペーパーレス化 だったという。 @は、3時で閉店になっていたのを5時に延ばした
 り、土曜日に営業をしたり、Aは、待たせるのがあたりまえになっていた銀行の常識を変
 えて、B は、ホテルのロビーの接客を見習って、Cは、書類を作成して印鑑を押さなければならなかった仕組み
 を生体認証に変更してと、旧国鉄を民営化させた経験を活かした、さまざまな取り組みが披露された。そして、それ
 らが押しつけにならないように、社員から自然発生的にアイデアが出てくるまで、最初の100日間は待ったのだと
 いう。
 銀行が3時にシャッターを下ろすのは、何かの規制があるためだと思っていたけれど、そうじゃないんだ。だったら、
 お客の都合を優先して、夜や休日にも営業をすればいいじゃない。
 
2.25  
 「電子書籍を日本一売ってみたけれど、やっぱり紙の本が好き」   日垣 隆

 いまいちばん関心のあるのが「電子書籍」であり、どうやって挑戦しようかと試行錯誤している
 最中なので、この題名に惹かれて購入してみた。

 デジタル化は避けられない。それどころか、便利さに満ちあふれている。しかし同時に、習慣
 や伝統にも優れたものが無数にある。我々は、その両方の継承者でありたい。そう思いませ
 んか……
 (オビより)  おもしろい本は、おもしろく書かれた本のことではない。おもしろく生
 きている人が書いたものだ。
 (P.258)
                                    ただいま読書中です。

2.24
 このところずっと金曜日の夜には家に帰っていたのに、今週はお客さんと街に繰り出
 しました。
 都会の繁華街は不況知らずで、お客さんであふれかえっていました。もうお酒はほと
 んど飲むことができないけれど、よくしたもので雰囲気に解け込むことはできます。
 休日の朝は早く目が覚めてしまうから、始発のあずさに乗ることができるかな? 
2.23
 中国企業が米アップルのiPadの商標権を主張している問題で、広東省恵州市の裁判所が16
 日、中国企業の主張を認め、同市の電器店に関連商品の販売をやめるよう求めていたことが
 わかった。
 販売の差し止めを求めていたのは「唯冠科技」。判決では、唯冠の商標権を認め、iPadという
 名称での販売は商標権の侵害にあたると認定した。

                                  朝日新聞デジタル より

 それにしてもひどい話だね。他国の商品の偽物を作っている国が言える立場かい? 
2.22
 今年のMLBの開幕戦、シアトル・マリナーズ対オークランド・アスレチックスの試合
 が、3月28日と29日の2日間に渡って、東京ドームにて行われる。
 その前に、ふたつのメジャーリーグのチームが、巨人と阪神とそれぞれ試合をするこ
 とは承知していたが、チケットを取ろうというところまでは考えてはいなかった。
 今日、ネットサーフィンをしながら、マリナーズ対巨人のチケットはまだあるだろうか
 と販売サイトのページを覗いてみたところ、座席選択ができる指定席Sが、たったひ
 とつだけ残っているのをみつけた。
 イチローの試合をアメリカまで行って見ることはもうできないだろうから、これは買うし
 かないだろうと思って手続きをしたのだけれど、このような偶然の産物である巡り合
 わせみたいなものを、常々大切にしたいと思っているのです。
 
2.21  
 60歳になってからも始められる製本教室。
 3冊目の試作品をお師匠さんに送ったところ、90点の評価をいただき、「これならどこに出し
 ても立派に通用します」とのお墨付きをもらった。
 あと5点を獲得するための指導もしてもらい、いよいよ実践体制になったのです。
 それにしても、手作りの製本方法を編み出すとは、すごい人がいたものです。まだ電話で話
 しをしただけだけれど、私とは意気投合し、いつか会える日が来ることを楽しみにしています。
 これで、小口の製本を請け負うことができますが、今は自宅にいることがほとんどないので、
 活躍の場は老後(今も十分老後だけれど…)のために取っておきます。

2.20
 時間が進むのがいちばん早く感じられるのは、ものを書いているときだ。それも、文
 章がスラスラ出て来ずに、パソコンの前で悩んでいるときには、あっという間に時間
 が経過してしまう。
 追い込まれないと行動に移せない傾向にある私は、何かこうか理由をつけて「書く
 時間から逃げようとしている。電車の中は震動があるからと言いながら、比較的影
 響のない新幹線の中でも居眠りをしていたり、ホテルで過ごす時間にしても、すぐに
 眠らなければならない時間になってしまうのが嫌だからと、途中で放り投げてしまっ
 ている。
 「書く」という行為は、本音を言ってしまえば、辛くて肉体も精神も消耗する作業でも
 あり、決して楽しいことではない。
 だから、止められるものなら止めてしまいたいけれど、それができないのはなぜだろ
 う。 最近は、それがよくわからないのです。パワーが落ちてしまっているということだとしたなら、悲しいことです。
 
2.19
 原因はなんだかわからないけれど、下痢気味で体調が優れなくて、百草丸を20粒ずつ2
 回も飲んだ。そのせいなのか、寒さが特に身に滲みる一日だった。
 朝なんか、目が覚めときに顔に冷風を吹き付けられいるような気がしたし、夜だって、家族
 はそれほどでもないと言っているのに、私にはストーブが利いていないんじゃないかと思う
 くらい、背筋が寒くてふるえていた。
 休日くらい何もしなくたっていいのに、そして結局はまとまったことは何もできないのに、いつもたくさんの課題を抱
 え込んでいて、気ばかり焦っている自分が嫌になってしまう。
 
2.18
 今年も、ゴルフのシーズンが始まった。
 「ホンダLPGAタイランド」は、宮里藍が単独首位のまま、明日の最終日を迎える。
 WOWOWでは、この模様を連日生中継していて、昨夜も今日も見ることができた。
 ただ、その放送はどこかのテレビ局で編集したものらしく、WOWOWではCMが入
 るところに同じような「ハイライト」を何回も折り込んでいるから、録画したものを早送
 りして見るのが効率的だ。
 3月になると国内のツアーも始まって、休日の時間を拘束されてしまうから、嬉しい
 悲鳴を上げなければならないことが続く。
 
2.17
 株式市場でかつて優良銘柄の名をほしいままにしたTDKが、創業の地ともいえる秋
 田で6工場の閉鎖に踏み切る。高収益だったコンデンサーの競争力が低下し、一部
 品種の生産を海外に移さざるを得なくなった。キーワードは「ものづくりの
デジタル化」
 だ。
 勝ち残るのはコストをいち早く下げた者だ。価格競争でシェアを奪えば大量の購買力
 でさらにコストを下げられる。そんな新しい競争環境で、日本勢には人件費、税金、
 電気料金の高さ、そして円高がのしかかる。
 年1回、溶接や塗装などのコンテストを開き生産技術を磨く
コマツ、独自の微細カプ
 セルで消せるポールペンを作った
パイロットコーポレーション。簡単には模倣できない
 「
アナログ」部分を持ち、それを磨くことで強みを維持する。環境変化への対応の一
 つのヒントがここにある。

       「天気の企業収益 〜迫られる構造改革〜」   日本経済新聞   2月17日号から抜粋しました。
 
2.16
 ちょっと時間があったので、名古屋駅のそばにある「ビッグカメラ」を覗いてみた。入り口を入っ
 たところで目についたのは、色鮮やかなスマートフォンがたくさん並んでいること。
 私が使っているような折りたたみ式の携帯電話は、ブースの隅っこに少しあるだけ。そういえ
 ば、電車の車内なんかで見かける風景も、スマートフォンを操作しているものが多い。
 今は、携帯電話に通話とメールの機能しか期待していないけれど、そのうち、折りたたみ式
 ものを手にしていること自体が、「ダサい」ことになってしまうのだろう。
 琉くんなんかは、私の携帯電話の画面を指でなぞって、何も変化がないことに怪訝そうな顔を
 する。時代に乗り遅れないためには、たまっているポイントを有効に使うべきなのだろうか。 
2.15  
 「背中を押してくれたのは向かい風」を読んでいただいた方から、お電話を頂戴した。その
 方は漢字検定を推進されており、ご自身も1級を取得されている。ちなみに、検定の問題
 事例をネットで開いて見たのだが、私には全然読めない漢字ばかりが並んでいた。
 その方が褒めてくれたのは、出版社の校閲を経ていないのに、誤字・脱字がちっとも見あ
 たらないということ。そして、文章の構成が見事で、読む人の立場になって書かれています
 ねともおっしゃってくれた。
 校正は、長女がアルバイトでやってくれたもの。文章力は、たくさんの本を読むことで培わ
 れたもの。そして、テーマが多彩なのは、私の好奇心が旺盛なことの証だ。
 最後に、「森田さんは、もっと自分を尊敬してもいいですよ」と言われたことが、いつまでも
 心に響いている。
2.14
 NHK−BSで夕方6時から生中継された女子の「カーリング・日本選手権」
 は、予選を全勝で勝ち上がってきて2連覇をねらう中部電力と、マリリンこと
 本橋麻里がひきいるLS北見との戦いだった。
 見始めたときは1時間くらいで終わると思ったのに、最後の1投まで勝敗が
 どちらに転ぶかわからない試合が終了したのは、なんと9時15分。
 解説者も言っていたけれど、これは精神と肉体を消耗する格闘技だというこ
 とを、認識させられたひとときだった。 
2.14a
 「大阪維新の会」が、次の衆院選に向けた政策集の原案をまとめた。いずれも刺激的
 で、魅力ある内容だ。
 「首相公選制」は、コロコロと変わる首相に、自分たちで日本のリーダーを選ぶことが
 できないもどかしさに対してであるし、また、「参院廃止」は、今の参院のあり方では意
 味のないことを国民が感じているだろうから、同調できる人はきっと多いのだろう。
 「年金の積み立てと掛け捨ての併用」も、このままの制度ではいつかは破綻するのが
 明らかなのに、具体的な先行きを提示しようとしない現行の政治体制に対するアンチ
 テーゼでもある。多くの国民は、今の政治の閉塞感を、誰かが打ち破ってくれることを
 願っているのだと思う。 
2.13
 本を自分で製作しようとした場合、文章はパソコンで作成でき、印刷もレーザープリ
 ンターを使えば鮮明なものに仕上がる。しかし、製本だけはどうやっても無理だと思
 っていた。ところが、ネット上でみつけた「手作り製本キット」を購入して、それを生み
 出した方の指導を受けながら製本してみたところ、書店で売っているものと同じよう
 に、むしろ機能としてはそれより上回るものが、私でもできることがわかった。
 10代から20代にかけて製作した、ガリ版刷りの詩集は手作りだった。今回製本の
 試作をしていて、私たちが失ってしまったものが何かということが、ちょっぴりわかり
 かけてきたような気がする。
 
2.12
  新日本プロレスのIWGPチャンピオン、棚橋弘志が負けてしまいました。相手は
 田カズチカ
という新鋭で、今まで全然実績がないのに挑戦者に抜擢され、なんと勝
 利してしまったのです。
 岡田カズチカの名前がリングの上でコールされても、観客から帰ってくるのはブーイ
 ングだけでした。だから、棚橋が負けてリングをあとにし、岡田カズチカがベルトを受
 け取る場面でも、ほとんどの観客の表情は放心状態でした。みんな、今日は消化試
 合だと思って詰めかけ、ハッピーエンドを期待していたのに、見事裏切られたわけで
 す。
 よく考えれば、猪木が活躍した時代はハプニングの連続でした。それで、よく会場で
 暴動が起きたものです。しかしそれらは全部仕組まれたことで、プロレスには事前に
 ストーリーができていることを、そのあと出版された本などで知らされました。プロレス
 がショーだと言われている所以(ゆえん)です。
 それがわかっていてもプロレスに熱中できるのだから、それでいいのです。少なくと
 も私と長女の婿にとっては、やっぱり魅力のあるスポーツなのです。

2.11
 ホームページのリニューアルを開始したときは、トップページを4分割することを前提に
 進めていたので、サブページがすべて真ん中のフレームに収まるように横幅の寸法を
 調整しました。しかし、最終的には2分割になってしまったので、なんだか寸足らずの
 ような感じです。でも、再調整をするだけのエネルギーはもうありません。
 今までのブログは、フレームの中に収めると文字化けしてしまうので全画面表示にし
 たりと、かなり苦戦した末の妥協の産物がこのホームページです。
 それでも、今年のGALLEYやブログは、横幅を広げたりフレーム内に収まるように設
 定したりしてみました。そんな経緯を少しだけでも汲み取っていただければうれしいな。 
2.10
 飯田線に乗るのが嫌いなのは、頻繁に駅に停車して時間がかかるということもあるが、もっと嫌なのは
 若者たちに席を譲るという気持ちが伺えないからだ。
 二人が座れる座席なのに、横の席には荷物が置いてあり、私が目の前に立っているというのに、携帯
 電話を操作することに夢中になっている。それが一人や二人だけならともかく、ほとんど全ての若い奴
 ら
が同じ状態なのだ。
 以前は中央線の茅野駅に車を停めておいてあずさに乗ったから、飯田線に乗ることはなかった。今は、
 留守中に家族が大きな車を利用して欲しいという配慮もあって、飯田線の車中で、精神修養をさせて
 もらっている。
 
2.10a
 羽田に向かうモノレールの中で、日本語、英語、中国語に続いて韓国語の案内が入るの
 に気づいた。おや、と思ったが、よく考えれば前回も、前々回も聞いている。こうなったのは、
 もうずっと前からのことだ。そういえば、いつも散歩する近くの公園のトイレは日、米、中、

 の表示がされて久しいし、デパートや家電の量販店は日本語の放送よりも中
・韓の言葉が
 耳につく。
 ぼんやりこの事実について考えていて、その昔、「青春18きっぷ」ならぬ格安周遊券で国
 鉄を旅した頃を思い出した。各駅には
日本語とローマ字による表記があって、「ああ、やっ
 ぱり日本はアメリカの属国なんだ」などと一緒に旅した友人がわざとらしく嘆いていた。その
 伝でいくと、今はどこの属国なんだろう?


    「日本語アナウンス」  作家・久間十義   日本経済新聞  2.10夕刊 「あすへの話題」から抜粋しました。
 
2.9
 キャリーバッグの取っ手の部分のビスが、片方だけ緩んできてしまう。ドライバーで
 締め付けても、コロコロ転がしているうちにまたすぐに緩んでしまう。
 購入したお店に持っていったところ、見積もりを取るのに2週間かかり、修理には1ヶ月
 必要だという。待ってよ、買ってまだひと月しか経っていないし、1ヶ月も手放すなんて
 考えられないよ。
 そこで、修理の仕方をメーカーに訊いて貰うことにした。答えはすぐに返ってきて、ビス
 に接着剤を塗布して締め付ければいいとのこと。私が考えていた修理方法と同じだ。
 メーカーに不具合をわざわざ伝えたのは、これからの商品に活かして貰いたいからだ
 けれど、そんな私の気持ちははたして伝わっただろうか。
 
2.8
 今夜のレイトショーは、「J・エドガー」。 クリント・イーストウッドの作品だから、封切り
 前から狙っていた。
 たった一人の男が約50年間、アメリカ中の秘密を掌握し、大統領さえ及ばない強大
 な権力を手にしていた。その間に入れ替わった大統領は8人。その誰もが彼を恐れ
 たという、FBI初代長官のジョン・エドガー・フーバーの半生を描いたもの。
 20:50の上映開始であったり、難しい内容の映画だったりするから、観客が少ない
 のだろうか。こういう骨太の映画を見る人が増えないと、世の中はよくならない。
 
2.7
 大沢在昌
の作品が刊行されると、必ず購入していた時期があった。やがて読む側の私がマン
 ネリ状態を自覚するようになってからも、「新宿鮫」が登場するものは全部読んでいた。そして
 今回は初めての短編集だ。
 何がすごいかというと、文章の鋭い切れ味だ。特に小説は、読む側にどうやって場面の情景を
 頭の中に描かせるかにかかっているのだが、この作品群は特に展開がシャープなのだ。短編
 だからだらだらした説明を省かなければならないことが、いい効果を生み出しているのだと思う。

                    「鮫島の貌(かお)」 光文社   ¥1,575 (税込み) 
2.6
 阿部知事の看板政策と言えば「信州型事業
仕分け」だ。それなのに、来年度当初予
 算案には事業費を計上しないという。県議会最大会派の自民党県議団と、与党的会
 派の改革・新風が継続に難色を示しているためとみられている。
 県議がなぜ
仕分けに反対するのか。理由がよくわからない。本会議や委員会を通じ、
 はっきりと説明してもらいたい。県民の意見を反映できる
仕分けの意義は小さくない。
 筋の通った言い分がなければ、県民の県議会に向ける目は厳しさを増すだろう。


               信濃毎日新聞  2月6日  「斜面」 から抜粋しました。

 県議が反対するのは、自分たちが議会でやってきたことを、否定されるような気持ち
 にさせられるからではないだろうか。実際、私が仕分けに参加して感じたのは、「県
 会議員は今までいったい何をやっていたの?」というものだったから。 

2.5
  ゴルフ練習場からの誕生日プレゼントは、1回分の無料券。 昼過ぎはだいぶ暖かくなったので、
 タダをいいことに300球ほど打ってみた。 
 このくらいの数を打てば、悪いところがわかってきて、それを修正することができる。ゴルフを始め
 たころは毎日のように通っていたから、フォームが定着したんだ。
 今だって、もっと練習場に通えば、今よりも上手になれる感触はあるのだけれど……。 昨年も一
 昨年も、それぞれ1回しかコースには出ていない。

2.4
 明日はおじいさんの88回目の誕生。前日になる今日の土曜日に、前から米寿のお
 祝いの食事会を計画していたけれど、問題は本人が出席することを渋っていたこと。
 昔から一刻(いっこく)な性格だったけれど、最近は特に外に出ることを嫌がっている。
 今朝まで、誰が声かけをしても「俺は行かんで!」の一点張りで困っていたところ、家
 から嫁って行った妹が説得してくれて、ようやく行くことになった。
 それからは、人が変わったみたいにご機嫌で、みんなからのプレゼントも受け取った。
 会場になった高鳥谷鉱泉は、宿泊客しかお風呂に入れないのが、残念なところです。

2.3
 昨年は、「一太郎」のバージョンアップ版を購入しなかった。毎年有料で販売することに対
 する抵抗感があったことと、プログラムが複雑になることが、かえって使いにくくなってしま
 っていたからだ。
 今月発売される「一太郎・2012」を購入しようと思ったのは、ファイルメニューからEPUB
 保存を選択するだけで、「段組・ルビ・縦書き」など、日本語の電子書籍に求められるさま
 ざまな属性や表現がサポートされ、「一太郎」で書いた小説、エッセイなどの作品を、電子
 書籍として公開・配信して、多くの人に読んでもらうことができるようになるからだ。
 圧倒的少数派の「一太郎」に今までしがみついてきたことが、これで報われるのだろうか。 
2.2
 月末・月初は仕事が入っていないことが多いから、自宅で過ごしているけれど、気が狂うくらい寒い。夕方
 5時の外気温は、すでにマイナス4℃になっていた。
 口に出してどうなるものでもないのに、「寒い寒い寒い」と何回も唱えている。 お風呂に入れば身体が
 温まるだろうからと湯船に浸かってみたが、今度は上がるタイミングが見つからない。
 昔は「寒中休み」といって、この時期学校はお休みだった。田んぼに水を張ったところが凍ってスケートが
 できたのだから、今よりもはるかに寒さはきつかったのだろう。
 昨夜から今朝にかけてが降ったのに、積もったのすき間から、もう福寿草の花が顔を出している。 
2.1
 駒ヶ根市内の宝くじ売り場に、「年末ジャンボで、2等1億円が出ました!」という掲
 示がされていた。たしか、この売り場で、1億円が出たのは2度目だ。
 持ち慣れないお金を手にして身を持ち崩してしまった人や、近所のねたみに堪えき
 れずに引っ越しをした家族を知っているけれど、それでも当選を願うのが庶民の心
 理というもの。
 ロト6の当選確率は1/600万だという。100万人に3人という病気には罹っても、
 宝くじの類はかすったことがありません。