あと あと のあと  2010年 3月

3.31  
 今日いっぱいで、南箕輪の事務所の賃貸契約が終了する。
 不要になったテーブルや本棚やベッドなどは全部もらってくれる人がいて、残ったのは肘掛け付きの椅子だけにな
 った。この
椅子は、脚にキャスターが付いているため、フローリングの床に傷が付いてしまいそうで自宅では使えない。
 
郵便局で転居届けの手続きを申し込んだところ、はがきに新旧の住所を書き入れてポストに投函するものだった。
 これでどうやって郵便物が転送されるのか仕組みがよくわからないが、やらなければならないことはすべて
終了
 た。
 4年とちょっと使わせてもらった3階のフロアーの窓には、「テナント募集中」の張り紙がされている。

3.30   
 車が進む方向の地平線から、少し赤みがかったまん丸なお月様が登ってきた。山に囲まれた
 長野では見ることができない、名古屋の市街地で出会った、幻想的な風景だ。
 いつもお月様を見ても感じることがなかったのに、今夜はウサギの耳らしいものがはっきり見え
 た。
 中央道を走るあいだ中ずっと見守ってくれていたお月様が、高い位置にまで登ってしまう頃、自
 宅にたどり着きました。今夜は満月だそうです。

3.29  
 伊那市の気功治療院「東京整体」の先生が亡くなった。 享年73歳。
 ちょうど去年の今頃だったと思う。お客さんの会社の社員の方が腰を痛めたので、治療ができないかと電話を入れ
 た。電話には奥さんが出て、「主人は体調が悪いから治療はできない」とのことだった。
 その後先生から直接電話が来て、「もりちゃんの体はきつい(体力が必要)けれど、それ以外は治療をする」とのこ
 とだった。それ以来お会いしていなかった。
 治療院の前を通っても看板が出てなかったから気にはなっていたけれど、顔を出すことをしなかったのを今は後悔し
 ている。
 この仕事を始めてからは、体調のコントロールがより重要になるからと、「東京整体」に5〜6年通い続けた。ときに
 は昼食をご一緒したり、伊勢神宮にも行ったりしたのに……。                      合掌

3.28b  
 今シーズンは五輪でトリプルアクセルを3回成功させたにもかかわらず、勝てなかった。また、
 世界選手権でも優勝はしたが、フリーでは2位に終わった。彼女が完全な勝利を手にしなかっ
 たのは、「君の本当の力はこんなものではない」、「
トリプルアクセルばかりにこだわる真央で
 いてほしくない」、そんなメッセージがスケートの神様から送られているような気もする。
 技術は完ぺきに近く、滑りにもスピードがあり、音楽もよくとらえている。しかし上位の女子選
 手たちすべてが抱いている「素敵なスケートをしたい、自分を素敵に見せたい!」という思い。
 人前で何かを見せる者が持つ、ごく自然な思い。浅田に必要なのは、そんな気持ちを自然に
 抱くこと、そんなごく簡単なことだけのような気がする。


          「YAHOO!スポーツ」  青嶋ひろのさんのコラムから抜粋しました。

3.28a  
 年賀状のやりとりの関係だけになっていた、伊那市に在住している私の
 知人。
 天竜川沿いの道を歩いているのを見かけたから、よほど声をかけようかと
 思ったけれど、私は車を運転していたのでそのまま通り過ぎてしまった。
 その翌週、彼からを出版した旨の手紙が届いた。早速購入したその
 説
は、上・下2巻でものすごいボリュームだ。
 彼の木訥(ぼくとつ)とした雰囲気からは、恋愛小説を書くなんて想できな
 かったから、こうやって本を手にして驚いている。
 これから読み始めようとしているところなので、感想まではここに書けない
 けれど、これだけの質と量の創作活動を行ってきたことに、敬意を表したい
 です。
3.27  
 突然「遺族会」の班長という役割が舞い込んできた。 今日がその総会の日。
 席に座ると、まずまわってきたのが、日本遺族会常任顧問である自由民主党比例代表の候補の、後援会の入会
 申込書。そうだ、「遺族会」というのは自民党の集票マシンだったんだ。
 次にやってきたのは、「新たな国立追悼施設の建設は必要ありません」という署名用紙。「わが国の戦沒者の中心
 施設である靖國神社への総理及び閣僚の公式参拝を定着させましょう」、「『日の丸』は国旗『君が代』は国歌そし
 て「靖國神社」は国の心」というチラシが付いていた。
 「遺族会」には規約がありますか?」と訊いても、そんなものはないという。いったいこれはどういう世界なんだ。
 父の兄弟が2名も戦死し、遺族年金をいただいている立場だから、班長くらいはつとめてもいいけれど、私にとって
 は異次元の世界に飛び込んでしまった。

3.26b  
 埼玉の会社の常務が、もうすぐ結婚記念日だから、その日は二人だけで食事に行く
 と言ったのを聞いたのは23日のこと。そして、私の結婚記念日は翌々日の25日だ
 ということに気がついた。しかし、2月25日か3月25日かどうかが、本当のことをいう
 と自信がなかった。
 常務に刺激されて、不安なまま急遽バラの花を手配し、25日には到着した模様。そ
 して今夜、本当は2月だったことを知った。私の記憶力なんて、所詮そんなものなの
 です。
 エバグリーンという会社は、発送する花の実物を写真に撮ってメールで送ってくれ
              る。ここで、レインボーローズなるものも初めて知ったところです。

3.26a
 なぜを隠そうとするのでしょうか。それは着陸態勢に入らない社会だからです。飛行機は離陸後に急上昇して一
 定の高度に達し、着陸時は上がる時の何倍もの時間をかけて徐々に高度を下げます。人間も本当は50歳くらいに
 なったら着陸態勢に入らないといけないのに、
にのみ価値をおく今の社会では、50歳までの「いきいき」した
 方を単純に30年延長しています。
 インドの古来の思想では人
を四つの期に分け、50歳くらいになると家督を子どもに譲ってに場所を求めて放浪
 します。中国でもその年齢になると隠居する制度か生まれた。これは、自然界の摂理に沿ったものです。秋の紅葉
 が美しいのは温度変化に対応しているからです。
 人も老いという環境変化に対応した時がいちばん美しい。そう気付いたとき、
もまた美しいと実感するようになっ
 たのです。着陸態勢に入り
を受容した人たちはみんな、にっこり笑ってありがとうと言ってんでいきました。

      「新・幸福論〜生き方再発見〜」  青木新門(作家)  毎日新聞 3月26日 夕刊から抜粋しました。

3.25c  
 映画館のすぐそばに、「キャッツ ・シアター」があることを、横浜みなとみらい線の新
 高島駅で知った。
 映画のチケットを購入したあと少しだけ時間があったので、当日券がないかどうかを
 みるために、そこまで行ってみたいと思った。
 ところが、財布の中には1万円札が1枚しか入っていない。そこで、近くのコンビニの
 ATMで引き出すことにした。
 コンビニのATMの前には、何人かの人が並んでいて、その先頭では、若い男が備え付けの電話で何かをやりとり
 している。その内容を聞いていると、手数料が必要だと表示してないのに取られてしまったから、それをどうやって
 補償するのかという内容だ。そんなとりとめのないことを、延々と話していて埒(らち)があかない。
 後ろで待っている人達の迷惑になるなんてことを考えないで、自分だけの世界に入り込んでしまっている若者。最
 近は手数料が無料になる場合もあるけれど、社会の中で何かをしてもらうためには、すべてコストがかかっているこ
 とを勉強しないと、これから先社会人として生きていくことは難しいと思うよ。
 結局待っていた人達はそのコンビニのATMで下ろすことをあきらめて、店員が紹介してくれた近くのお店に移動して
 いったけれど、まったく腹立たしいったらありゃしない。

3.25  
 横浜のみなとみらいの映画館で「ハート・ロッカー」を観
 た。この映画を上映している映画館は意外と少ない。
 インターネットで検索して、今夜宿泊するホテルにいちば
 ん近い場所を選んだもの。
 私がアカデミー賞の審査員だとしたら、作品賞は「アバ
 ター」ではなくて「ハート・ロッカー」を選ぶことだろう。
 戦争映画というのは、どれも人間の本性みたいなものが
 描かれているから、考えさせられることが多い。
3.25  
 お客さんの会社に折りたたみ式のこうもり傘を置き忘れてきてしまったので、コンビニで390円のやつを買った。
 その真新しいやつを、郵便局の入り口の傘置きに立てかけて、電報を打つ手続きをして出てきたところ、そのこうも
 り傘
はもうなくなっていた。
 誰かが持って行ってしまったんだ。油断がならないったらありゃしない!

3.24b  
 1ヶ月に1回、お客さんがその会社にやって来て行う「工場点検」というのがある。そして、私が訪問した日に、抜き
 打ちで行われる「工場点検」が重なってしまうことが本当に多い。
 私が担当している5つの工場には、1ヶ月に1・2回しか行かないわけだから、かなり高い確率で「工場点検」とぶつ
 かることになる。先日ある工場では、私が行く日にきっと「工場点検」があるだろうと予想をし、体制を整えていたく
 らいだ。
 ロトシックスやナンバーズはかすりもしないのに、こんなことばかり「当たって」も仕方がないのだけれど…。

3.24a  
 ジャズシンガーの綾戸智恵さんが、処方された精神安定剤を多めに服用したため体
 調不良となり、緊急入院したことにより、熊本、福岡の2公演をそれぞれ延期と中止
 したという。
 テレビの朝のワイドショーによると、母親の介護のために仕事をやめようとしたけれ
 ど、母親の勧めによってコンサートを続けていた結果こうなってしまったようだ。
 大正13年生まれの私の父が日々弱っていくのを目にして、もし動けないようになっ
 たなら、誰が介護をするのだろうかと考えることがある。そのときになってみないとわ
 からないが、きっと、私が仕事をやめて寄り添うことになると思う。それが長男としてのつとめだと自覚はしている。
 父とは子どもの頃から意見が全く合わずに、いつも反抗的な態度ばかりみせていた。だから、最後くらい父の意志
 を受け入れようと努力している。6月に法事をやりたいと言い出したときも、その頃は孫のお宮参りと重なってたい
 へんなことはわかっていたが、否定をしないで一緒に段取りをした。なぜかというと、そうしないと後で後悔すること
 になるのではないかと思ったからだ。

3.23b  
 八王子のホテルに入って見た報道ステーションで、山手線埼京線が不通になっていることを知った。テレビには、
 車内に取り残された乗客が、アルミの梯子をつたわって脱出している様子が映し出されていた。
 目白駅付近で起きた架線トラブルが原因のようだが、発生した7時20分の30分くらい前に、私は湘南新宿ライン
 に乗ってその場所を通過している。 少し時間がずれれば、私も車内に閉じ込められるところだった。

3.23a  
 新宿発の中央線を走る特急は、あずさかいじの2系統がある。  
 あずさの行き先は松本方面で、かいじは甲府とか竜王まで行っている。
 普段はかいじに乗ることなどないから頭の中になかったのだが、今日は
 新宿から八王子まであずさで移動しようとしてホームまで行ったところ、
 ちょうどかいじが出発するところで、これに乗っても八王子まで連れて行
 ってくれるんだという、新たな発見をした。
 自由席に乗り込んだ乗客の中には、三鷹や立川や八王子までだけの人が多く、みんな車内で500円の特急券を
 買っている。そのために、車掌は、取りっぱぐれのないように、チェックを怠らないようにしなければならないからたい
 へんだ。

3.22  
 マグロ料理の歴史は浅い。ブリが身近な西日本ではさらに浅い。冷凍技術と
 輸送手段の発達でトロも大衆の味覚になったが、スーパーや回転寿司の店
 先に無造作に並び始めたのは、せいぜいこの10年のことだ。
 マグロは民族の伝統食というものではない。マグロはうまいが、むやみにトロ
 をありがたがる傾向は、漁業の資本主義化、食の画一化が進んだ時代のあ
 だ花だろう。高度成長以前、日本人は、地域ごとに近海の魚を食べていた。
 中国とオーストラリアは日本とともに禁輸に反対した。中国は、いまや高級マグロの消費国。豪州は日本向け高級
 マグロの輸出国。ともに、マグロのためなら金に糸目はつけないという現代日本の狂熱と結びついた根深い構造が
 ある。マグロ輸出国は日本の高値を当て込み、一網打尽の巻き網漁法で乱獲に走るという。漁法の規制も大事な
 ことには違いない。
 だが、もっと大事なことがある。守るべき食文化とは何かを問い直すことである。世界を狂わせるグルメぼけのマグ
 ロ
熱を冷ますことだ。子の自覚を欠いてはいかなるマグロ保護策も成り立つまい。

       「マグロ狂」時代  山田孝男     毎日新聞 3月22日号  「風知草」より抜粋しました。

3.21  
 どの道を通っても目につくのは、桜の花のつぼみが紅くなって、花を咲かせる用意が整ってい
 る様子。
 この寒さが通り過ぎれば、一斉に芽を出そうとして、草木が構えているような雰囲気が伝わっ
 てくる。
 気温の変化が激しかったり、新学期などの節目が訪れたりで、人びとの精神状態が乱れがちになるのもこの季節
 です。 どうぞ皆様、くれぐれもご自愛ください。

3.20a  
 米国滞在中の3月7日、アカデミー賞の授賞式がありました。注目の元夫婦対決はキャスリン・
 ビグロー
に軍配。 「ハート・ロッカー」が6冠という結果になりました。
 日本でどの程度放映されたかわかりませんが、ものすごいジョークを交えたお祝いのコメント
 が、多くの監督、俳優たちから発せられました。そのひとつ、ジェームス・キャメロン監督が元妻
 に送ったコメントに、場内は大爆笑でした。
 「いや、実にめでたい。何かプレゼントを贈らなきゃと思ってるんだ。 で、実はさっき注文してき
 たんだ。彼女はいつも暴走して、僕と衝突ばかりしていたんだ。本当に素晴らしい女性なんだけ
 れど、それは事実なんだ。全くブレーキが利かなくてね。だから、プリウスをプレゼントすることに
 したんだ!」。
 通常の米国人のセンスからすると、いまトヨタ自動車の置かれている状況はかなり深刻なところ
 まで来ていると思います。

       「ぐっちーさんのここだけの話」    AERA 3月22日号 から抜粋しました。  

3.20b  
 お墓のお掃除に行ったところ、いつになくたくさんのそれも細かい草が生えている。
 お墓には砂利が敷いてあるから、今までは草も少なく、引っ張ればすぐ抜けたのに、どうやら砂利の中
 に土が入り込んだらしく、草たちはしっかりと根を張っている。だから、草を全部抜くのにずいぶんと時間
 がかかってしまった。
 そうこうしているうちに、お墓参りをする人たちが何組かやって来た。明日のお天気が悪そうだから、みんな今日の
 うちに済まそうとしているようだ。

3.19  
 1週間動きまわったご褒美に、あずさのグリーン車に乗った。
 というのはウソで、八高線の箱根ヶ崎駅で指定席を予約しようとしたところ、窓側の席が満席だったから、たまには
 グリーン車に乗ってゆったりとした気分で帰りたかったもの。
 広々とした座席に座って、後頭部に当たるふわふわしたクッションの感触を楽しめばいいのに、じっとしていることが
 できないから、ついつい本を読んでいるうちに、あっという間に茅野駅に着いてしまった。
 グリーン車では経費として落ちないかもしれないから、旅費の精算は指定席で行います。こんなふうに、グリーン車
 に乗るというだけで構えてしまうけれど、八王子−茅野間で、料金は1490円しか違わないのです。 

3.18  
 シェーバーを買い換えた。ケーズデンキで選んだのは三洋電機製のやつ。
 今まで使っていたのはパナソニック製だったけれど、方式は今回買ったのと同じ回転刃式のもの
 だった。刃を何回か交換して、おそらく10年くらい使ったのではないだろうか。
 もっと「高級」なシェーバーを使ったこともあるけれど、ひげがあまり濃くない私にはこの種類のシ
 ェーバーがいちばん適しているようだ。
 メーカー希望小売価格4,200円のものを、2,890円で手に入れた。ものの値段がこうまで安く
 なってしまうと、メーカーの利益のことを心配してしまう。
 パナソニック製のものはもう少し安かったけれど、充電時間が8時間となっていたから、「急速30
 分充電式」と表示がしてあった、三洋電機製のものを選択しました。

3.17  
 夕を21時前に採ることを心がけている。そして、できれば19時頃までにはべ終わっていたいと思っている。先
 日の通院時に明らかになったコレステロールの値を下げるためだ。
 不規則な生活を強いられて、さらにはバランスの取れた食事を選択できないから、せめて夜遅くに事を取ることだ
 けでもやめようとしているが、眠りにつく頃になると何かをおなかの中に入れたくなってしまう。
 今までも間をすることなんか滅多になかったのに、いざ抑制しようとすると、反作用みたいにこんな症状が現れて
 くるから不思議だ。

3.16  
 バスは河口湖の北側を走っていた。見通しのよい所に出て富士山が全容をあらわし
 た。前の座席にいた旅行中らしい母子の母親がこどもに教える。「ソーラ、
富士山
 すよ」。小学一年くらいの男の子は叫ぶように、「あんなの
富士山じゃない」。
 母親はほかの乗客の手前を気にしたのだろう。あわてたように、「
富士山ですよ。い
 やな子ねえ」。子どもは頑として受け付けない。「あんなの、ウソの
富士山だ」。
 乗客にくすくす笑ったものもいたようだが、私は、どうして、この子がどうしてあんなに
 つよく
富士山を否定したのか、ということに興味をもった。少年は写真や絵はがきで
 
富士山をよく知っている。雪をいだいた遠景の霊峰である。バスからみえる黒黒とし
 た巨大な山塊とは似ても似つかぬ山である。それで、この子は、目の前の
富士山を認めなかったのである。そう考
 えると少年がかわいく、かわいそうに思えた。
 一般に、知っているつもりで、本当は知らないということはいろいろある。いい例が、子を思う親心に、わが子のこと
 ならなんでも知っている気でいる。その子がなにか問題を起こしたりすると、親はきまって「うちの子に限ってそんな
 こと……とても信じられません」と言うのである。かわいい我が子に対する思い込みが先入観になって本当が見え
 なくなっている。
 知識や情報は有用であるけれども、ときにそれがじゃまをして、現実や実際を見落としたり、見ても認められなかっ
 たりすることがある。そういう反省のできる知性は現代において貴重である。


     「ウソの富士山」  外山滋比古(お茶の水女子大名誉教授)   日本経済新聞 3.16 夕刊より  

3.15  
 いかにも黄砂や杉花粉が飛んでいそうなかすんだの空のもと、いろいろ草が芽を出して、土手が緑色に色づいてき
 ました。草刈りをしなければならない時期がもうすぐやってきます。
 茅野駅から乗ったあずさの中で本を読んでいたところ睡魔が襲ってきて、甲府の手前から新宿に着く直前まで、
 を見ながらうとうととしていました。もしかしたら、いびきをかいていたかもしれません。
 暖かくなったので、今年になって初めてコートを着ずに出かけてきました。ズボン下をはくはくべきか迷ったのです
 が、おそらく今回が最後になるでしょう。

3.14  
 今朝も朝から自宅で荷物の片付けに取り組んで、夕方までにだいたい終了しました。
 何かをやりかけにしていると落ち着かない性分なので、この間、ほかのことにはほとんど手が
 つきませんでした。
 一段落したので、暗くならないうちにジョギングに出かけて、録画しておいたLPGAを見て憤慨
 して、これからようやく仕事に手をつけます。
 気軽に引き受けてしまった原稿の締め切りが今週の金曜日です。だから、旅先にまで資料を
 持ち歩かなければならないようです。
 こうやって、いつも何かに追い立てられて、ちっとも落ち着くときがない私の人生です。

3.13  
 皆さんにお手伝いをしてもらって、事務所の引っ越しがやっと終わりました。
 正確にいうと、事務所からの荷物の持ち出しが終了したという段階で、自宅の車庫に
 はまだ積んだままになっているものもあります。
 たいへんな時間とエネルギーをかけたわけですが、今回はいろいろなものを思い切っ
 て捨てることができました。
 心配していた丸テーブルと4脚の椅子ももらい手がみつかり、スチール製の本棚と一
 緒に嫁入りしていきました。
                   これは、自宅の居間に構えることができた、作業スペース です。

3.12  
 今年のLPGAツアー第2戦、『ヨコハマタイヤゴルフトーナメント PRGR レディスカップ』 の
 初日、森田理香子が5バーディーノーボギーの67をマークし、単独トップに立ったという。 
 確か先週も初日はトップじゃなかったかい?
 いつも、優勝の経験がない選手を応援しているし、彼女は名前が同じだから思い入れが
 あったのに、先週の土曜日の2日目のテレビ中継には、全然顔を出さなかったじゃない
 か。
 あしたこそ、1枚目のスコアボードに残っていて、優勝争いに加わっておくれ!

3.11  
 京都のホテルでタクシーを頼んだところ、いつものようにやって来た京
 阪タクシーのリアウインドウには、「京都市初、全車ナビゲーション完全
 配備」というステッカーが貼られていた。
                     今までは私が行き先までの道順を教えていたけれど、これで楽になるなとそのと
 きは思った。
 ところが、年配の運転手さんは電話番号の入力の仕方を知らない。結局、いつものように「ロイヤルホストの交差点
 を左に曲がります」と、私が指示しなければならなかった。

3.10  
 昨夜23時31分に長男からメールが届いた。
 「上田の○○○○さんという人が亡くなって、喪主が△△△△(前に私がお世話になった会社)に勤務している××
 さんとなっています。関係がある人かもしれないと思いメールしました」。
 私も親ばかのひとりだから、こんなメールをもらうとかわいくなっちゃいます。
 新幹線は揺れが少ないために、新しいコンピュータを使って作業ができます。 だけど疲れるわ。

3.9  
 首の右側を自分で押しただけで筋がかったので、沼津の整体に行くか行くまいかと昨
 夜から悩んでいた。治療の際のさに耐えられないかと思ったからだ。こうやって真剣に
 悩むくらい治療はい。
 現実から逃げていても何も解決しないからと結局治療に行ったわけだが、歯を食いしばっ
 て、息を止めて、必死でさに耐えていた。
 それでも、いのは右側の首筋だけで、後は押されるとだんだん心地よくなっている。先
 生は、半年も治療をすれば背中が丸くなっているのが治るという。こうやって、老後に備
 えて体のメンテナンスをしているのです。

3.8  
 捨てようと思って段ボール箱に詰めておいた世界と日本の文学全集。
 の寄贈を受け付けているかどうか、小学校に電話をしてみたところ、電話に出た担当の先生
 が、持って来てみて欲しいとおっしゃった。
 親は、子供たちに読んで欲しいと願って買ったのに、本棚に収納されているだけで、ほとんど手
 に取られたことはなかったと思う。
 小学校にお渡ししてから思ったことは、小学生にはちょっと難しい本なのかなということ。でも、
 私の住んでいる地域には小学校しかないから、もしそうであるのなら、中学校とか図書館にま
 わしてくれればそれでもいい。

3.7  
 コマネズミのように動き続けた2日間。両日とも雨が降っていたから、書棚やベッドなどの大きなものを運ぶことが
 できなかった。
 今、いちばん困っているのは、事務所にある丸テーブルと4脚の椅子。南箕輪村の事務所を開設したときに、「楽
 市」という中古オフィス家具専門店で買ったもの。
 どうしてもこのテーブルが欲しかったけれど、ちょうど高さが合う椅子が見つからなくて、わざわざ椅子に細工をして
 高さを合わせた。
 自宅に持って行っても置く場所はないし、捨ててしまうには忍びないし……。

3.6  
 今月いっぱいで、南箕輪の事務所を退去することになったので、このところ引っ越し
 に追われている。
 26坪ワンフロアーの空間は魅力的だったけれど、1週間に3時間程度しかいられな
 いことと、自宅と両方に資料があって不便なこともあって、先月末に大家さんに申し
 出たもの。
 面積が圧倒的に狭い自宅に引っ越すために、もう関係がなくなった会社の資料を全
 部シュレッターにかけて処分をし、これから利用ができないと思われる書籍類を縛っ
 たりで、11年間の仕事の垢をまとめて処分した。
 このような作業をしてみて思うことは、何年か前は精神的にも時間的にも今よりはる
 かに余裕があったということ。今の状態は、何かに追われっぱなしで、遊び心がなくなってしまっている。
 このことを、「歳を取ったから」というひと言で片付けてしまいたくはないのだけれど……。 

3.5  
 静岡県にいる私の鼻と目を、今年になって初めて、本格的に杉花粉のやつを感知した。
 昨夜の天気予報の中で見た杉花粉情報によると、今日の太平洋岸は「きわめて多い」を示す色
 で真っ赤っかだった。
 それでも薬を飲むまでに至らないのは、抗アレルギー剤を飲み続けていることの効果なのか、今
 年の杉花粉の絶対量が少ないのかは定かではないけれど、去年に比べると症状が出たのが1
 ヶ月遅い。
 これから5月の連休までの2ヶ月弱、これ以上飛散量が増えなければいいのだけれど。

3.4  
 宮崎県都城市に本社を置く大型ホームセンター「ハンズマン」。社長の大薗さんが毎日のよ
 うに目を通す紙の山の中身は、客からのリクエストだ。わずか9店舗ながら、顧客の声を5年
 分集めると十数万通にものぼる。
 「ピーピー音がしないピーピーケトルをおいて欲しい」。要望には、そんな笑える“難題”も含
 まれているが、マニアックな要望そのものが
ハンズマンの原動力。「顧客の気まぐれが新し
 いヒット商品を作り、飽きがこない店を作る」との信念がある。
 ホームセンターのような小売業では必須のPOS(販売時点情報管理)システムを置かない。
 その代わり、店員数は同業他社の3倍で、高度の専門知識で接客できるよう教育する。
 「POSデータは過去の売れ筋情報に過ぎない。それを集めてどうするんですか」と大薗さん。
 自動発注で商品管理を機械に任せては、顧客の新たなニーズは引き出せない。納入品に
 バーコードを義務付ければ、おもしろい商品が仕入れられない……。
 
ハンズマンにとってPOSデータへの依存は、店の個性を消し、過去の売れ筋にこだわってライバルと同質化し、価
 格競争に巻き込まれるだけ。「これからの客」が欲しい商品のデータは、社長席の紙の山にある。


          「AERA」   2010.3.8号   「マーケを捨てて増収増益」  から抜粋しました。

3.3  
 私は時間の使い方が下手なのだろうか、なんて思ってしまう。
 自分では動き回っているつもりなのに、次から次へと「やらなければならないこと」が発生して、こ
 こでひと区切りということがない。
 何かに向かっていなければ、自分自身の精神状態を安定させられないことも事実であるが、なん
 だか慌ただしさばかりが先行して、時間があっという間に過ぎていってしまう。

3.2  
 2ヶ月に1回のペースで、かかりつけのクリニックに検診に行っている。そして2回に1回は血液
 を採取して、健康状態をチェックしている。今回は、尿酸値も血糖値も順調な値だったけれど、
 レステロール値
が正常値の範囲を上回っていた。先生は「ちょっと栄養の取りすぎですね」とおっ
 しゃった。
 私の場合、自宅で食事をすることは少なくて、夕食は、ほとんどの場合が旅先でのコンビニのお
 弁当で済ませている。食べなければ体が持たないと思って、いろいろな食材が入っている幕の
 内弁当にしているのだが、どうやらカロリーが高すぎるらしい。
 その上、夕食を取るのが遅くて、就寝の直前になってしまっているから、このこともいけないようだ。2ヶ月後の検診
 に向けて、今日から食生活を改善してみます。

3.1  
 日本には、省略の文書表現という文化がある。俳句は5・7・5、短歌は5・7・5・7・7といった具
 合だ。私が一時のめり込んでいた詩作も、いかにムダな語句を取り除いていくかということの追
 求だ。
 演劇で悲劇を演じる場合、役者が泣いていても悲しさは観客には伝わらない。喜劇だって同じこ
 とがいえる。
 文書を省略することによって、読んだ人の感性に訴え、イメージを駆り立てるのが省略の文書
 現である。だから、できるだけ短い言葉で、自分の主張を相手に伝えることが、文章力 となって
         くるのです。