あと あと のあと  2010年 2月

2.28b  
 上田桃子と一緒の最終組でスタートした、米女子ゴルフ、HSBCチャンピオンズ(シンガポ
 ール)の最終日、
宮里藍は7バーディー・4ボギーの69でまわり、通算10アンダーで2週
 連続優勝を果たした。
 先週に引き続き、午後1時半からの生中継をテレビで観戦していた。快進撃がこの調子で
 続くと、日曜日は何も手がつかなくなってしまいそうだ。
 
宮里藍上田桃子の違いは、 辛抱することができるかできないかだと思う。勝ち気な桃子
 は、攻めに入ったときに取りこぼしをしている。ほんのわずかの差なんだろうけどね。
 
宮里藍がデビューした頃は、人間味に欠けているサイボークみたいで好きになれなかった。
 でも今は、こんなにも頼もしいゴルフプレーヤーは他にはいないと思うようになった。
 いよいよ来週の週末は、国内の女子ゴルフトーナメントがスタートする。

2.28a   
 六波羅という土地は平家一族の集い住む所であり、清盛公を中心にしてできあがった軍事と政
 治の本当の舞台であるという。
 だから
六波羅殿といえば平氏一門を意味し、また平清盛公その人をさす言葉でもあった。
 その清盛公が、みずから京の町に放った手の者たちが、
六波羅童(ろっぱらわっぱ)である。
 すべて14歳から16歳までの少年たちである。その全員に赤い直垂(ひたひれ)を着せ、髪を禿
 (かぶろ)に切りそろえさせ、手に鞭を持たせた。総勢300人ほどの数らしい。連中は小猿のよ
 うに目をきょろつかせながら、市中を徘徊した。どこかに平家を批判する者がいないかと、嗅ぎま
 わるのである。
 
六波羅童たちは、清盛公直属の身分を笠にきて、わがもの顔に洛中(らくちゅう)を横行した。そ
 して座興の噂話であっても、平家に対する悪口を耳にすれば、執拗に探索し、捕らえて制裁をく
 わえる。さらに大勢でのりこんで、その家までを破却した。 「
六波羅童がくるぞ」とだれかがささ
 やけば、人びとは顔をそむけ、貝いのように口をとざした。
  

                 「親鸞」 五木寛之   講談社 ¥1,500(税別)  からの抜粋です。

2.27b  
 NHK土曜ドラマ「君たちに明日は
 ない
」(全6回)を見ながら、垣根
 涼介の原作を後追いで読んだ。
 ドラマの方は、原作ほどの生々し
 さはないけれど、これだけ原作
 忠実なストーリー展開はめずらし
 いのではないだろうか。仕事とい
 うのは、多少なりとも他人の人生
 を左右する要素を持っているけれど、首切りすることそのものが仕事だとしたなら、やっぱりい
 やだ。

2.27a  
 横浜から5時間かけて帰ったところ、家には誰もいなかった。みんな長女の引っ越しを手伝っているようだった。
 2階にある長女の部屋のドアを開けたら、そこはもぬけの殻で、荷物が運び出された後だった。
 今週は自宅に車をおいて出かけたから、昨夜も電車で帰る私を駅まで迎えに来ようと、長女は「迎えは?」というメ
 ールをくれた。 我が家にいる最後の夜だったんだ。
 もうこうやって心配してもらえなくなってしまうのかと思うと、なんだか悲しくなってきちゃった……。

2.26  
 日本中が注目していたと思われる、バンクーバーオリンピックのフィギュアスケート女子の
 フリー。私は晴海の展示会の会場で、友達からの電話によって結果を知った。
 真央ちゃんが金メダルを取ったら、おそらく発売されるだろう号外を手に入れるために、新
 橋駅まで行こうと思っていたけれど、それはかなわなかった。
 結果を知ってしまったから、もうテレビのニュースを見るまいと思っていたのに、ホテルのテ
 レビの電源を入れたところ、涙目の真央ちゃんが写っていた。
 そして、ライバルのキム・ヨナに、あれだけ完璧な演技をされてしまったことがわかると、悔
 しい思いも薄まっていった。
 だから今は、真央ちゃんに「銀メダルおめでとう!」と、心から言ってあげられます。

2.25  
 肌着を買う場合、通常はS、M、Lの中から選ぶ。私は背が高い方だからいつもLにするわけだが、メー
 カーによって微妙にサイズが違うため、体にしっくりしないことがある。
 以前に買ったズボン下が長すぎたのに、今度買ったやつは短くて、靴下で押さえていないとまくれ上が
 ってしまう。肌着をオーダーメードにするわけにもいかないから、不満だけれどこれで我慢をしているの
 が現状だ。
 今週は自宅に帰るのが土曜日になってしまうため、5日分の着替えを持って出かけたわけだが、長袖
 はかさばるために、キャリーバッグパンパンの状態だ。よほど2日に1回着替えるようにしようかとも思ったけれど、
 やっぱり毎日交換しないと気持ちが悪い。昔は風呂にだって毎日入らなかったから、それに比べるとずいぶん清潔
 な暮らしになったものだ。

2.24b  
  肌脱ぎや 昔の乙女 哀れなり     玉置 宏      

 「ロッテ歌のアルバム」は、私の青春時代を 彩ってくれた番組でした。

2.24a  
 昨日は、昼間の仕事を終えて夜になってから移動し、22時に別の会社の工場に入るという、私の体にとってはか
 なりきつい行程だったけれど、現場から勇気をいただきました。
 それは、改善が、私が想定していたものよりも、かなり前進していたからです。担当者の表情からは、自信があふ
 れていました。だから、お二人を賞賛しました。
 大事なことは、だからといって次のテーマに取り組むことを性急に要求しないことです。仕組みを作るのは、問題
 発見するための手段なのですから、形ができたからといって喜んでいてばかりいてはだめです。計画と実績を対比
 させて、顕在化されたムダを取り除く活動をこつこつと進めなければならないのです。
 私がいただいた勇気は、こうやってついてきてくれる人たちがいるのだから、うなだれていてはいけないのだという、
 自分自身に対する励ましでした。

2.23  
 法的な根拠が必要な書類の作成をお願いしたくて、先々週も先週も月曜日に司法書
 士
事務所を訪問した。
 この司法書士は、自宅の土地や建物を登記する時に、今までもずっとお世話になって
 きたところ。
 2回とも先生は不在で、事務員の方が応対してくれた。私の携帯電話の番号を教えて
 連絡を欲しい旨を伝えたのに、今日に至るまで音沙汰なしだ。さすがに昨日はもう一
 度訪問する気にならなかった。
 いままでこんなやり方でビジネスを続けてこられたのだろうか。もはや(さむらい)業
 の資格だけでは飯が食えない時代なのに、何にも連絡をよこさないというこの感覚が
 理解できない。

 2.22b  
 バッテリーが完備したパソコンになったので、早速あずさの社内で作業を試みた。
 ところが、普段は気がつかなかった細かい揺れがパソコンを振動させ、カーソルの位置さえきちんと定まらない。
 文字を打ち込むリズムも乱されて、そのうちに車酔い状態になり、頭が痛くなってきた。
 そんなわけで、あずさの中でのパソコン操作は、たいへん疲れを伴うものだということがわかりました。

2.22a  
 移動日の今日は、バンクーバーオリンピックのカーリング三昧だった。
 まずは夜中に録画しておいたロシア戦。前半の6点のビハインドをはね返して逆転
 勝ち。昼からの2試合目は、もう一勝すれば4チームによるトーナメント戦に一歩近づ
 くと思ったのに、ドイツに終始主導権を握られながらの1点差負け。
 3時間近い試合のあいだ中集中力を切らさないようにしながら、指先の微妙な力によ
 って方向と強さをコントロールしなければならないのだから、たいへんな競技だという
 ことがわかる。
 すっかりこの競技の、そしてメンバーの真剣な表情の虜になってしまったようだけれ
 ど、明日から仕事をしなければならないので、これが見納めになりそうだ。

2.21  
 宮里藍と上田桃子が3位タイでスタートした、米女子ゴルフ今季開幕戦の「ホ
 ンダPTT LPGAタイランド」の最終日。
 宮里藍は、首位との6打差を大逆転して優勝した。最終18番ホールのチップ
 インバーディの瞬間は、鳥肌が立つくらいだった。
 スカパーのゴルフチャンネルでは、午後4時から生中継をしていたので、後半
 の9ホールを観戦することができた。
 ゴルフチャンネルを見るだけのために、スカパーと契約をしているようなものだ
 けれど、今日1日で元が取れたような思いになっている。

2.20  
 今日と明日は、長女夫婦が新築した家の、住宅メーカーが主催した見学会。
 親戚のおばさんたちに声をかけて、南箕輪村まで出かけていった。
 今の家は、オール電化、太陽光発電があたりまえになっており、さらにこの家には
 床暖房の設備も備わっている。
 ひとつひとつの部屋にはみんなエアコンがついているなんて、私が若い頃には考
 えられなかったこと。 文化的な住宅環境は、人々の心まで豊かにしてくれるのだ
 ろうか?
2.20a  
 浅い眠りのもとで夢ばかり見ている一夜が明けたら、体の芯にずっしりとたまっている疲れが自
 覚できて、ジョギングに出かける気力が湧かなかった。
 それでもゴルフの練習くらいして体を動さなくてはとボールを打ってみるのだけれど、のきなみ
 ップ
してしまいクラブの芯になかなか当たってくれない。いつもこうやって、どうしたらうまく打てる
 のだろうかと考えて、いろいろ自分なりの工夫をしながら練習を進めている。
 今日気がついたのは、トップからダウンスローに入るスピードが速くなり、その結果手打ちになっ
 てしまっていることだ。そこで、素振りをするような感覚で、体全体を使ってスイングすることを心
 がけてみた。すると、きちんとダウンブローでボールをとらえるではないか。
 ゴルフの場合、体の力を抜いて自然体でスイングすればいいのに、どこかに無理な力が加わって動きをぎこちなく
 させている。仕事もこれと同じなのになと思いながら、無理な力がいったい何なのかは解明できないでいる。

2.19  
 自宅に帰ったところ、25日に発売される新刊が届いていた。
 今回はほとんどの部分を出版社にお任せで、私がやることはあまりなかった。
 編集の担当者が、「お陰様で良い本ができたと思っております」とおっしゃってくれたから、私
 も喜んでいます。 この出版不況の中で、本を出してくれること自体、ありがたいことだと思っ
 ています。本当にお世話になりました。
 執筆を続けていた新書用の原稿は、出版できるあてがなくなってしまったので滞り気味です。
 世の中に訴えたいことはたくさんあるのに、自費出版以外の方法で書籍にする方法はほとん
 どありません。
 こうやって、電子書籍への流れが、どんどん加速されていくのでしょうか。

2.18  
 朝3時頃 いったん目が覚めたとき、オリンピックのカーリングの中継をしていることを
 思い出した。テレビのスイッチを入れたところ、対カナダ戦の試合は第5エンドを終了
 したあたりで、お互いが競り合っていた。
 短時間のうちに決着が着くと思っていたのに、終了したのは5時近くになってしまっ
 た。だから今日は睡眠不足だ。
 次の中国戦も見たいのに、中継は明日の朝7時からだという。これじゃあ最後まで見
 られないじゃあないか。
 カーリングを投げるときの、彼女たちの引き締まった表情がいい。

2.17  
 旅先に持ち歩いていた「カッコウの卵は誰のもの」  東野圭吾 光文社 ¥1680 を読み終
 えた。
 毎晩眠る前に少しずつ読んでいるのだけれど、前の日に読んだ内容を忘れていて、いつもさ
 かのぼってストーリーを確認しなければならない。
 こうやって、忘れることができるから、何とか生きていかれる。過去に体験してた嫌なことを全
 部覚えていたなら、心が穏やかになることなんかないから、前向きになれることもできないの
 だろう。だから、忘れることは、悪いことばかりではないのです。
 東野圭吾の新刊はいつも買っているけれど、今回の作品は意外性に欠けていた。ずっと同じ
 レベルの小説を書き続けることなどできないことはわかっていても、何かを期待しているから、
 買い続けているのだと思います。

2.16c  
 夜、新幹線の新富士駅で乗ったタクシーの運ちゃんは話し好きだった。
 「しばらく時間があるから、エピソードをお話ししてもいいですか?」と言って、いく
 つかの体験談を語り始めた。
 あるときオカマを乗せたら、後部座席から手を伸ばされて乳首を触られたこと。や
 くざの親分を知らずに乗せて、ヒヤヒヤしたことなどだ。
 私は疲れていたから、今夜は静かな環境が欲しかったのに……                    その2

2.16
 朝、池袋のホテルでタクシーを待っていたのに、なかなかやって来ない。
 そのうちに、一緒に待っていた母子と仲良くなった。目的地は池袋駅だという。
 そこで、1台の車に乗り合わせることにした。
 二人は、大学の入学試験に来たのだという。お母さんは恐縮したけれど、「合格
 の前祝いです」と言って、料金は私が払った。                                その1 

2.16  
 昨夜は、「吉祥寺サーカスカフェ」というお店に連れて行ってもらった。
 ショーバブに行ったのは初めてのこと。一日に3回ショータイムがあるのだけれど、
 最初の回のお客は私たちだけだった。
 目の前のステージで、プロの踊り手さんたちが様々なパフォーマンスを披露してくれ
 て、大迫力だった。
 内容に比べると料金が安くて、とてもリーズナブルなのです。

2.15b  
 確定申告の資料を、会計事務所に届けた。もう少し早く持って行きたかったのだけれど、お客さんからの「支払い
 調書」が届かなかったところがあったため、15日になってしまったもの。
 昔の農民が、一所懸命働いて米を収穫してもみんな年貢で取られてしまい、自らはヒエや粟を食べるしかなかった
 ことと比べるのは大げさだとしても、税金を納めるのに汲々とした昨年度だった。
 がんばって働いても生活は楽にならないことがわかったけれど、国民にこんな思いをさせる税制には、問題がある
 んじゃないのかい。

2.15a  
 朝、家人が同級生と旅行に出かけるための準備している雰囲気で目が覚めた。壁に掛かっている時計を見るとま
 だ5時を指している。5時でも外はこんなに明るいんだと思いながらもう一度眠りに入っていった。
 その後何度も目が覚めたけれど、7時まではまどろんでいようとして、その時間になったから下に降りていったとこ
 ろが、居間の時計は10時を示そうとしている。上の時計が狂っていたことをそのときになって気がついた。
 昼ころの「あずさ」に乗らなければならなかったから、それからの慌ただしさといったら、すさまじかった。

2.14b  
 サッカーの韓国戦を録画しておいて、新日本プロレスの両国国技館大会をPPVで
 見た。
 長女の婿はドラゴンゲートのファンだったから、ミラノコレクションA.Tの引退セレモ
 ニーは格別であったと思う。
 メインの中邑真輔 vs 中西学のIWGP選手権を中心とした、最後のシングルの3試
 合はいずれも見応えがあった。

2.14a  
 昨年は、1個もチョコをもらえなかったのに、今年は日曜日だというの
 に、どういうわけか5個も手元にある。
 商魂たくましく、「逆チョコ」なんてのがあって、男性から女性に渡す
 ようだけれど、私は誰にもあげない。
 そうはいっても、チョコの甘さは、疲れを癒してくれるね。

2.13  
 今使っているパソコンは4年前に購入したもので、だいぶへたってきていて、パソコ
 ン
が故障すると仕事まで止まってしまうから。
 バッテリーはもう充電機能がなくなっていて、新幹線の中での使用ができなくなっ
 ているから。
 インターネットに対応していないホテルがまだあるし、東横インに泊まるとホームペ
 ージの更新ができないから。
 重たくて大きなパソコンは持ち運びに不便で、いつもキャリーバッグがぎゅうぎゅう
 になってしまうから。
 Windowsセブンに対応したいから。 など、など、などといった理由をつけて、VPCS119FJ/Bを購入しました。
 パソコンの性能はどんどん向上して価格も安くなっているけれど、貧乏性の私は、買うことを決めるまでにずいぶん
 時間がかってしまったのです。 今日、P−WORKSさんにお世話になって、設定をしていただきました。

2.12  
 20時にお客さんがやってくるから、それまでに伊那に帰らなければならないのに、特
 急あずさは小淵沢あたりで鹿にぶつかって、しばし立ち往生だ。
 22分遅れで着いた茅野駅の駐車場には、凍り付いて真っ白なマジェスタが待ってい
 た。自動販売機で暖かいお茶を買ってきてフロントガラスを溶かそうとするのだが、流
 すはじから凍り付いてしまう。
 トランクの開閉スイッチは入っても、トランクそのものは開いてくれないものだから、ア
 ラームが出っ放なしの状態。サイドミラーは閉じたままで凍っているから、危なくて車
 線変更ができやしない。
 そんなわけで、お客さんを待たせることになってしまいました。

2.11  
 夕方新幹線に乗ったところ、家族連れの乗客が目立ち、その子どもたちが騒がしかった。そこで、
 今日は祝日だということに気がついた。
 この時間帯に東京駅で山陽新幹線の指定席を取ろうとすると、窓側の席はほとんど確保すること
 ができない。だから最近は、大宮駅から新幹線を乗り継ぐようにしている。
 大宮から東京までの新幹線の自由席は1050円。もったいないような気がするけれど、窓側と通
 路側では解放感が全然違う。 こんなにもケチくさい思いを続けなければならないなんて、嫌にな
 っちゃう。

2.10b  
 東京都内に12か所あるスギ花粉の観測点のうち、町田市にある測定地点で8日、9日と続けて基準値を超えるス
 ギ花粉が観測されたため、都は10日午前、花粉の飛散開始を発表した。これは、過去10年の平均に比べて6日
 早い。今年の都内の飛散量は、去年夏の天候不順もあって例年の約4割になると予想されている。

                                          (日本テレビ・ヘッドライン)

 東京にいる私は、鼻水がにじんでくるからおかしいと思ったら、やっぱり花粉の飛散が始まったんだ。1月の中旬か
 ら抗アレルギー剤を服用しているから、一応準備はしているけれど、1年でいちばん憂鬱な時期がいよいよ始まっ
 た。

2.10a  
 キリンホールディングスとサントリーホールディングスとの経営統合が実現しなかった。
 日経新聞の社説は、「実現すれば世界でも有数の食品会社が誕生するはずだった。人口減少と過当競争に悩む
 日本の内需型企業が自ら変身し、海外での成長を目指す先駆けとして期待されただけに、破談は残念だ」と評し
 ている。
 このように企業のM&A(合併・買収)が好ましいものだとするのならば、その行き着く先には一業種一企業という
 姿があるとでもいうのだろうか。 スケールメリットを活かすあまりに大企業の寡占化が進むと、市場のコントロール
 機能が特定の企業だけに握られてしまう恐れがあるから、それは企業間(特に中小企業の)の自由競争を阻害し
 てしまうのではないかと思っている。
 だから、企業がこんなにもグローバル化しなければならないことについて、問題提起をしていきたいのです。

2.9  
 ようやく「アバター」に出会えた。
 3Dの吹き替え版は、2時間50分があ
 っという間に過ぎてしまった。
 ジェームズ・キャメロン監督は、世界で
 唯一の原爆投下都市である日本の広
 島と長崎をテーマにした 「JIGOKU」
 という映画を検討中だという。
 「アバター」は、さすが興行収入ナンバ
 ーワンの作品。どうせ観るなら絶対3D
 バージョンにしよう。

2.8  
 今年になって初めての整体、背中の治療はあまりくなくて済んだが、首になったら
 我慢できないくらいくて、思わず声を出してしまった。
 みんな治療のときはこんなにもくて、そして我慢をしているのですか?と訊いたとこ
 ろ、「ければ逃げていっちゃうよ。だから心地いいように調整している」という答えだ
 った。私の場合は、本当に治したいという意志が見て取れるから、「本気で」治療をし
 ているのだという。
 腹の傷を見せてガンであったことを告げたところ、とてもそんなふうには見えないとい
 う。それどころか、私の顔からはオーラが発散されているというのだ。
 できるだけ長く体が動かせる状態を保ちたいから、みが心地よさに変化してくるま
 で、ここでの治療を続けていこうと思っているのです。

2.8  
 インクジェットプリンターのインクは高価だ。そして、CANONのプリンターはEPSONのもの
 に比べると早くなくなってしまう。そこで、インターネットショップで見つけた、メイド・イン・チャ
 イナのリサイクルインクを注文してみた。
 ところが、印刷機にセットしても「検出しません」というエラーメッセージが出てしまう。
 外形寸法が微妙に異なっているから、それが影響しているようだ。注文先とやりとりをしてい
 る最中だけれど、「安物買いの銭失い」を実践してしまいました。

2.7b  
 長女にねだられて、昨日も今日も昼ご飯を食べに「番屋・長野店」に行った。
 自宅で残り物を食べていれば、余分なお金を使わなくてもいいのだけれど、あと2週
 間で長女は新居に引っ越しをしてしまうので、ついつい甘くなってしまっている。
 お店は繁盛していて、売り物の讃岐うどんが美味しい。世の中は不況だといっても、
 家族連れのお客が多いのが目につく。
 みんなが節約ばかりしていて、消費をやめてしまったら成り立たないのが資本主義
 経済だから、このあたりが難しいところだ。
 
2.7a  
 いったいいつから、生きることがこんなに大変なことになってしまったのだろうか。診察室や大
 学で、講演会の質疑応答や読者からのハガキで、さらには自分の友人や家族とのおしゃべり
 の中で、いつも私の頭をよぎるのはこんな問いだ。
 特別目立ちたい。あっと驚かれるほど成功したい。全世界から賞賛されたい。などという人に
 はほとんど出会ったことがない。みな「十人並みの人生で
ふつうの幸せが手に入れば、それで
 いいんです」などと言う。そして、誰もがそうするように、学校や仕事に行ったり、家事に取り組
 んだり、趣味を持とうとしたりしている。
 それなのに、その、“十人並みの人生”さえ送れずにいる、という人が大勢いる。もしくは、たと
 え客観的にはまあまあの生活であるにもかかわらず、“
ふつうの幸せ”の実感が得られずに、
 「私は平均よりかなり不幸なのではないか」「おかしい、何かが足りない」と穴の空いた心を抱
 えながら生きている人もいれば、常に「病気になったらおしまいだ」「老後はどうすればいいの
 か」と不安に怯えて暮らす人もいる。子どもがいないことに劣等感を抱く人もいれば、子どもがいるから働けないと
 あせる人もいる。
 ふつうに生きて、
ふつうに幸せになるって、そんなにむずかしいことなのか。みんなと同じくらい努力して、それなり
 に生活することができさえすれば、あとは少しくらい足りないこと、不満なことがあったとしても、堂々と胸を張って生
 きていてよいはずなのではなかったのか。病気や老後の心配はあっても、いざというときには誰かが助けてくれる
 はずではなかったのか…。
 いったい、何がどういうことになり、これほど“
ふつうの幸せ”が手に入りにくいものになったのであろう。

                「しがみつかない生き方」  香山リカ       幻冬舎新書   ¥740+税
    
2.6  
 朝、目が覚めて窓の外を見ると、が降って真っ白くなっていた。降は積もるほどではなかったけれど、ジョギン
 グする気にはとてもならなくて、今年から始めた休日の日課を早くもサボってしまった。
 日中も気温は点下なので、ゴルフの練習など考えられない。だから自然とパソコンに向かっている時間が多くな
 って、資料を何回もひっくり返しているのに、文章がちっとも思い浮かばない。
 ストーブを20℃に設定していても、 くて、 くて、 くて、手足は冷え切っている。今夜も、サッカーの日本チー
 ムは1点も取れなかった。 こんなんでは、私のやる気にちっとも弾みがつかない。

2.5  
 もう長い間、文章を横書きでばかり書いていたものだから、縦書きの原稿を書く感覚
 が今ひとつしっくりしない。
 まず、数字を和数字にしなければならないこと。これは英数字を縦に並べればなんと
 か表現することができるが、困ってしまうのはアルファベットの単語だ。
 ワープロの機能の使い分けも面倒くさいし、何よりも縦書きの中にアルファベットを挿
 入すると違和感を感じる。
 別に縦書きにこだわらなくてもいいじゃないかと思うのだが、新書のサイズに横書き
 の文章というのは、どうみても据わりが悪い  

2.4b  
 横綱・朝青龍が現役引退を表明した。インターネットのクイックリサーチでは、約65%の人た
 ちが「引退はやむおえない」と答えているが、私はこのような責任のとり方については好まし
 いとは思っていない。
 日本にはハラキリの美学みたいなものが根底にあって、身をひくことが潔しとされている。そ
 して、やめてしまえば責任を取ったことにされてしまう。朝青龍は「相撲に対する悔いはない」
 と言っているが、悔いが残っているに決まっている。
 問題は、何かが悪いと自覚したならば、それをいかにして是正できるかである。おそらく朝青
 龍
の自覚は行動を変えるまでには至らなかったのだろうから、それを管理・監督する相撲協
 会
や高砂親方にこそ責任があると思うのだ。本人をこうやって追い込んでおきながら、相撲
 協会
の理事や親方衆が何も感じないようではどうしようもないではないか。

2.4a  
 還暦ともなると、学生のたちとの世代間ギャップを感じることが多い。昔は学生の御さん
 はみな私より年長であったが、気がつけば
たちのほうがだいぶ年下である。
 だいたい40代半ば。当然、きちんと仕事をして生計を立て、
どもを大学生まで育て上げた
 のだから、立派な社会人ではあるのだろうが、残念ながら市民的成熟がいささか不足されて
 いる方が散見される。
 うるさく自己主張をすることで自己利益は増大するとどこかで教えられたせいなのか、4年間
 教務部長をしている間には「責任者を出せ」と何度も怒鳴り込まれた。平伏したり、説得した
 り、ときには怒鳴り返したり、いろいろしているうちに「困ったお父さん」に決まったパターンが
 あることを知った。
 
親が密着していて、ふだん家庭内で蚊帳(かや)の外に置かれ、相手にされないお父さん
 に限って、娘が大学で何かトラブルがあったと聞きつけると、いきなり張り切り出すのである。
 「俺に任せろ」と腕まくりして、大学に出張ってくる。「頼りになる父
」のイメージを構築して、家庭内での復権を企
 てておられるのであろう。気持ちはわからないでもない。
 
たちとのかかわりから一つ学んだのは、未成熟などもはやはり未成熟で、利己的にふるまうども
 は同じく利己的にふるまうことである。家庭教育はまだちゃんと機能しているのである。

       「未成熟な親の子どもは未成熟」    内田樹の大市民講座  「AERA」  2010.2.8 号より
 
2.3  
 先週お会いした東京のとある出版社の編集局長は、「日本全体では、毎日200冊の本が出版
 されています」とおっしゃっていた。 そのうち重版(初版が売れたため再刷りをすること)されるも
 のはほんの一部で、書籍が売れない状況がさらに加速しているとのことであった。
 また、書籍の販売は再販制度(再販売価格維持制度)の枠内にあるため、書店から返品されて
 くる率は40%にもなっているそうだ。 出版にかけたエネルギーが書籍としてかたちになり、やが
 てそれは紙としてのゴミになってしまっている。
 このような厳しい環境の中で、私の次の挑戦はコンパクトな体裁をした「新書」です。 社会問題と経済活動を結びつ
 けるべく、友達に資料を収集してもらい執筆を開始したのですが、はたしてうまくいくでしょうか?

2.2  
 NHK−BS1で放映された 「差し押さえの町で 〜サブプライムローン〜 」。
 低所得者層を対象にして組まれた住宅ローンが、金融機関のリスク分散の方向のも
 とに証券化され、それが世界中にばらまかれたことが破綻の原因であることは承知
 していたが、その内容は想像していたよりもひどいものであった。
 金利は3年後に7%から13%にもなり、それによって支払額は2600ドルから3500
 ドルに増加してしまったのだそうだ。
 ここでおかしいと思うのは、1ヶ月に2600ドル(約26万円)もの支払いが設定されて
 いること。それらの住宅は広大な敷地に建築され、寝室が4部屋あり、バスルームな
 んか3つもあるという。 そして住宅取得後に追加融資を受けて、庭にプールまで設置しているのだ。 日本の感覚
 からしてみればめちゃくちゃな計画で、不動産が値上がりし続けることを前提にしているから、行き詰まってしまうこ
 とは自明の理だったのだ。

2.1  
 JAの年金担当の方が自宅にやってきて、支給手続きの書類を一緒に作成してくれた。
 これで、厚生年金の比例報酬部分が、4月分の振り込みから支給開始になる。そして全額が支給されるのは、5年
 後の65歳になってからだ。
 これまでの保険料納付額から逆算してみると、67歳2ヶ月分までは自分が収めた分を還元してもらうかたちになる
 が、それ以降は、若い世代の人たちに負担を強いることになるわけだ。
 だから、我々が長生きをすることによって、年金の制度が破綻する可能性が増してしまうのだろう。