あと あと のあと 2007年5月



    ガンの手術をしてからちょうど1年が経ちます。
    それが自分の人生のあり方を見直すいいきっかけになって、そのときはもっと大切に生きようと思ったの
    ですが、ここにきて、ただ慌ただしさに流されて、だんだん俗っぽくなってしまっている私が見えます。
    5月のさわやかな空気のような心と精神が欲しいから、こうやって何度も深呼吸をしてみるのです。



5.31
 ホームページの左側のフレームの、下の方に小さく「あと382」とあるのが、現在書き続け
 ている原稿の進捗状態です。
 11月の締め切りまでに400項目仕上げなければならないから、やっと18だけ終わったと
 いう気が遠くなるような作業なのです。
 早く楽になりたいけれど、ひとっ飛びにそこまで行くことはできないから、毎日こつこつと続
 けるしかありません。

5.30
 昨夜の名神高速道路はひどかった。
 集中工事のために、大阪の吹田から名古屋の小牧までの約200kmの間、ずっと渋滞状態だった。
 走行車線と追い越し車線の境には、赤と白の線が入ったポールが並べられているのだけれど、考えてみると気の
 遠くなるような本数が必要だ。
 出発する前に道路情報を確認しておけば、今回は奈良経由で帰って来ることもできたのに、計画性のなさが疲労
 感となって表れている。

5.29  
 新しい会社に初めてお伺いするときに、先方がお知らせしてくれる交通手段は、ほとんどがJRを中心としたパター
 ンだ。
 私が車で移動することを伝えると、皆さんは一様に驚かれるようだ。
 長野から関西方面に移動する場合、仮にJRを使うとなると、前後1日ずつの予備日を設けなければならない。
 したがって、体に負担がかかるのを承知で長距離運転をしているわけだが、このあたりもそろそろ考え直さなけれ
 ばならないのだろう。

5.28  
 とある市の、「生活環境保全等に関する条例」を理解しようとしているのだけれど、読んでいてもたいへんわかりに
 くい。
 文章が、章と節と条で構成されているのは条例の決まり事なのかもしれないが、表現を箇条書きにすることにより
 伝えたいことが明確になるのが一般的なのに、この条例は何を言いたいのかがちっともわからない。
 ここで事業を展開している企業が、どのような対応をすればいいのかを、この条例を見て判断しなければならないと
 思うのだが、そんな使う人のことなどちっとも考えられてはいないと私は思います。

5.27  
 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」  武田邦彦   洋泉社  ¥952+税

   ・ペットボトルのリサイクルで環境を汚している
   ・ダイオキシンは本当に猛毒なのか
   ・チリ紙交換屋さんの仕事が奪われるまで
   ・石油が枯渇すれば地球温暖化は自動的に解消する

 洋泉社ペーパーバックスのポリシーがいい。こんな出版社から本を出したいものだ。
   @ 同時代の最も暑いテーマをいち早く取り上げます。
   A 既成概念を疑います。
   B タブーに挑戦します。

5.26
 「風」を写真に撮りたくて、長男と二人で白樺湖、霧ヶ峰、そして八ヶ岳山麓をオ ープ
 ンカーで走った。
 高原は今が芽吹きの真っ最中で、木々からは生命の息吹がいっぱい匂ってくる。
 この時期は紫外線が強いので、帽子も被らなかった私の顔は日に焼けて、お風呂に
 入ったらヒリヒリして痛かった。
5.25  
 1日中が降り続いたけれど、室内で音を聴いていると心が落ち着くような気がする。
 夕方なんか、気温が下がってきたので、もう使うことがないと思っていたストーブに火を入れた。
 こうやって暑かったりかったりする日が交互にあったりすると、抵抗力の弱いない体にはいい影響を
 与えないから、気を付けなければならないのです。

5.24  
 出版社から依頼された執筆活動に取りかかり始めた。
 最終的にはやるしかないことなのだけれど、この間、どこかで逃げようとしていた自分がいた。
 サマリーを先方に送った後、「こんな内容じゃあ取り上げることはできない」と、断られれることをどこかで期待してい
 る弱気な自分も見えた。
 11月末の締め切りまで、かなりの時間をこの作業に引き当てなければならないことが、そして「自由」な時間がま
 ったくなくなってしまうだろうことが、私を躊躇させていた理由だった。
 手術をした後の、もっとのんびり生きたいという私の願望とは逆行してしまうのだけれど、これが私の生き様なんだ
 ろうなと、今は納得させている。

5.23  
 月曜日から水曜日までの3日間、昼となく夜となく工場に入り込んで改善活動を続け、200kmの道のりを車を運
 転して帰ってきたのだけれど、なんだかひどく疲れている。
 それは体の疲れではなく、頭の中の芯のあたりの疲れのようだ。
 だから、やらなければならないことはいっぱいあるけれど、今夜は割り切って早く寝ようとしている。
 いろいろなプレッシャーが渦巻いているけれど、こうやって開き直ることもたまには必要なのだ。

5.22  
 誤解を怖れずに言えば、プロレスセックスに非常によく似ている。体を通して互いに刺激し
 合い、相手の反応を見ながら次の手を打つ。相手もまた様々な技術で応酬してくる。いい相
 手と
セックスすれば自分も高まり、素晴らしい快楽と開放感を得ることができる。プロレス
 場合、それを支える観客の視線も必要条件となる。
 私にとってジェット・シンはいい
セックスが出来る相手のようなものだった。闘うほどにテンショ
 ンが上がり、快感が増していくような感じで……私も燃えたのである。
セックスはどうかわか
 らないが、体に残った感覚は消えない。闘って『こいつは凄い』と感じたことは絶対なのである。
                                〜アントニオ猪木〜


  「1976年のアントニオ猪木」 柳澤 健   文藝春秋 ¥1,890 (税込) から抜粋しました。

 私は本当にプロレスが好きらしい。こういった本には、真からのめり込めるのだから。

5.21  
 体のあちこちに湿疹ができていて、痒くて仕方がないのです。
 以前はよくこんなことがあったのですが、最近はあまりありませんでした。
 ジンマシンなのか、ダニの仕業なのかはよくわかりませんが、体が痒いと気持ちが落ち着かなくて困っています。

5.20  
 日曜日の都度、家の周りの土手の草刈りを少しずつしている。
 草刈り機の振動が腕に響くのと、土手の傾斜に対応するために不安定な姿勢を取らな
 ければならないことで、長時間の作業に耐えることができない。
 今日は、朝9時から11時までの2時間の作業だったけれど、腕が麻痺していて、お昼
 ご飯のときに箸をコントロールできないのです。

5.19  
 朝、目が覚めて鏡を見ると、額の左側に斜めのが大小2本できている。
 赤い線が入っているような皺だから、すでに定着してしまっているとはどこか違う。
 こんなことを何回も経験して、どうしてこんな状態になるのか不思議で仕方がなかったけれど、どうやらその原因が
 わかった。
 それは、左側を下にして横向きになって寝ていることが多いから、額の皮膚が押し寄せられてになっているようだ。
 なぜだかよくはわからないけれど、私は左側を下にして横向きにならないと、眠りに入っていくことができない。

5.18  
 「なぜ社員はやる気をなくしているのか」  柴田昌治  日本経済出版社 ¥1,575
   ・誤った改革、強いリーダーシップが組織を蝕む
   ・不満分子の隠れたやる気に火を付ける
   ・「仲のいいけんか」ができる質の高いチームワークを発揮
   ・変革を小さく生んで大きく育てる

 この本の広告を見た瞬間 「やられた!」 と思った。
 別に私に同じような構想があったわけではないけれど、こんな内容のストーリーを組み立て
 たかったんだ。
 このように、他人から何か示された後なら何とでも言うことができる。
 こんなところが、「ベストセラー作家」と決定的に違うところなのだろう。

5.17  
 今、出版を計画している単行本に、加藤登紀子の歌の歌詞を引用したかったので、日本音楽著作権協会(JASR
 AC)に「出版利用許諾書」を提出した。
 その交付の返事が、私がポストに郵便を投函してから3日目にFAXで送られてきた。ということは、到着したその日
 に処理されたことになる。
 先日申請して取得が実現した本図書コード(ISBN)と書籍JANコードの対応も、私が予想したよりもはるかに早か
 った。
 それに比べて、「他人に聞こえるひとりごと」の出版権を委譲する処理は、2ヶ月前に申し込んだあと、電話が2回
 きて大筋は方向付けが出来たのに、社内手続きに時間がかかるといった理由でそれから進んでいない。
 新しい単行本に使いたいコラムの「使用許可願い書」だって、先月の23日に郵送したのに回答の見通しさえ示さ
 れていない。
 このようなことから、私はその企業や団体の体質まで判断してしまうのです。

5.16  
 森田勝様の下記申込みについては、抽選の結果、チケットをご用意することができませんでした。
   公演名   : Life is a Voyage [吉田拓郎]
   会場名   : 多治見市文化会館


 抽選に外れたとのメールが届いていました。 がっかりです。
 過去にこういったことはあまりなく、幾多の壁を乗り越えてきた私ですが、いよいよ神通力が衰えてきたのでしょうか?

5.15  
 ボストン・レッドソックスの松坂大輔投手が5勝目(2敗)をメジャー初完投で飾った。
 投球数が100球を超えると、内容の如何に関わらず先発投手を降ろしてしまうのが今まで
 の大リーグのパターンなのに、よく124球も投げさせてくれたものだと感心している。
 松坂という投手は、十分完投をする能力を持っているのだから、自由の国アメリカで、あまり
 制約条件のない状態でいつも投げさせたい。
 それにしても、こういう試合こそテレビで観戦したかった。
5.14  
 ハローワーク(公共職業安定所)の市場化テストがようやく実現する運びになった。
 全国にある576ヶ所のハローワークのうち、都内2ヶ所で無料職業紹介と就職相談の事業について
 の試行となるわけだが、全国の求人情報をオンラインで検索するシステムが使えなかったり、失業手
 当を受けるために必要な失業状態の認定できなかったり、民間側の独自の就職支援プログラムの使
 用が認められないなどの制約条件はあるものの、市場化テストに猛反発をしてきた厚生労働省がやっ
 と折れたかたちだ。
 約2兆円の雇用保険を扱い、約1万2千人の職員を抱えるハローワークの効率化を進めることは、「公務員制度改
 革」という、世の中の大きな流れに沿った動きなのだ。

5.13  
 舟木一夫が出演した映画のDVDを順次観ているのだけれど、当時の世相を知る上での興味深いデータに出会った。 
        「友を送る歌」   クランクイン     1966年 6月  2日
                   クランクアップ     1966年 6月 20日
                   完成試写       1966年 6月 24日
                   封切り日       1966年 6月 25日

 なんと撮影期間が19日間。そしてその5日後には映画館での公開が始まっている。
 今は、時の流れが昔よりも早いと言われているけれど、おそらくこの異常なくらいのスピード(?)にはかなわない
 であろう。

 5.12  
 納めたはずの保険料が「未納」にされているというクレームが、昨年8月から今年3月までで、な
 んと179万件に上っており、 そのうち24万件について、社会保険庁は納付記録の訂正に応じ
 ているという。
 これは、社会保険庁や自治体が記録を紛失したり、誤って処理をしてしまったためなのだそうだ。
 「元の書類はほとんど破棄されており検証は不能。民間の金融機関では考えられない事態だ」
 と指摘されていることからみても、問題の根は深い。
 社会保険庁の年金保険料の無駄使いや、ずさんな業務運営の実態が次々と発覚しているが、
 これは、過去にさかのぼって、歴代の職員たちの責任を追及してもいいのではないだろうか。
 つまり、「労働」の対価として支払われた給料を返せということだ。

5.11  
 二階堂亜樹が優勝した、「第3回 モンド21王座決定戦・最終戦」は、ものすごい戦いだ
 った。
 南1局で西親の滝沢和典が四暗刻を自摸(つも)って大勢は決したと思われたのだが、
 最終親の二階堂亜樹は、聴牌しなければ終わりという局面で最終の自摸(つも)で聴牌
 ったり、早すぎると思われたポンが滝沢に入るべき牌をことごとくつぶしたりして、絶体絶
 命のピンチを何回もしのいで、最後は勝利をものにした。
 何とも劇的で感動的な優勝、時間の過ぎるのも忘れて見入っていた。
 こうやって、CSで放映される麻雀の対局を時々見ているのです。

5.10b
 三井物産は、1999年に導入した『定量評価』型の人事制度を昨年廃止した。
 この制度では34〜57歳の社員の基本給を同じにし、個人の業績など数字で表される成果を基にボーナス格差を
 つけた。年功を廃した
実力主義で、社員のやる気を引き出そうとした結果、思わぬ『副作用』が出てきた。『後輩に
 仕事を任せるより自分でやった方が収入が増える』と若手を育てる空気が薄れてしまったという。
 このため制度を『定性評価』へと180度転換。部下への指導姿勢や行動規範の遵守状況など数字では表しにくい
 要素を重視する。『部長の主たる役割は将来会社を支える
人材を育てること。目先の、10億、20億円の業績を上
 げることではない』。槍田松瑩社長は社内の研修で言い切った。


              「人は財」 〜雇用革新に挑む〜   日本経済新聞  5月10日号 から抜粋しました。
 
5.10a  
 今日は、手術後1年経過の検診日だった。
 血管に造影剤を注入して、リンパ節と肺への転移の有無をCTスキャンで調べたのだが、異常は見あたらなかった。
 次は、3ヶ月後に内視鏡による胃の検査をする予定。
 でも、これで、とりあえずはひと安心だ。

5.9  
 私が行うセミナーについての「怪メール(?)」が届いている。
 善意に受け取れば、講師である私へのアドバイスであるが、内容のほとんどは主催者側の問題の指
 摘であり、最後に「トラブルに巻き込まれることの回避をされたほうが無難ではないでしょうか」と結ば
 れている。
 ご忠告はありがたいのですが、私は一度約束したことを反故にすることはしないし、与えられた条件の
 中で全力を尽くすというのが今までの生き方なのです。
 それと、他人へ送付するメールが匿名というのは、少し違うのではないかと思いますが、いかがでしょうか?

5.8  
 八王子への移動に時間的な余裕があったので、マジェスタのクルーズ機能をおおよそ100kmに設定して走行し
 た。
 平日の中央道はすいていたため、アクセルやブレーキをほとんど踏まないで車を走らせることが出来た。
 その結果、駒ヶ根から八王子までの約200kmの間12.9km/Lを記録。 燃費は通常よりも3km近く伸びた。
 加速したり減速したりすることが、こんなにも燃料を消費しているということなのです。

5.7  
 私が驚くのは、海外では誰もが知っている、女性が守るべき基本的な“用心”が日本の女性には知られていないこ
 とであった。その用心とは、『知らない人についていかない』 『知らない人の車に乗らない』 『見知らぬ人がくれた食
 べものや薬を口に入れない』 の三つである。これらは、親が娘に幼い時から頭に叩き込んでおく警告である。自分
 で自分を守ることがもっと教えられるべきである。


               『日本はなぜここまで壊れたのか』   マーク寿子    草思社  ¥1,470

5.6
 いつもの時間に目が覚めたけれど、日曜日だからともうひと眠りした。
 浅い眠りはの世界に私を連れて行ってくれるのだが、こんな時に見るは決まって楽しくない内
 容だ。
 ほとんどがサラリーマンの時代の、人間関係を中心にした暗くてやるせないストーリー。
 このような展開になるのは、よほどあの頃の居心地が悪かったからか、それとも今がマイナス思考
 だからなのかと、考えさせられてしまうほど寝覚めの気分が悪い。
5.5  
 東名高速の浜名湖サービスエリアは、行楽地帰りの家族連れで賑わっていた。
 遊歩道が浜名湖に飛び出している地形をしているため、柵を乗り越えてすぐ下の海岸に降りていくと潮干狩りがで
 きる。
 目立つのは犬を連れている人たちが多いということ。いろいろな種類の犬たちが草原(くさはら)を駆け回り、それ
 で飼い主たちが癒されているようだ。

5.4  
 浜松の友達が飼っているアロワナを見せてもらった。
 別名ドラゴンフィッシュと呼ばれている魚で、黄金色をした体長が25センチくらいのやつだ。
 見事なのはうろこの模様で、まるで絵画のようななめらかさと奥深い色彩をしていて、ずっと見ていても飽きさせない。
 生き餌しか食べないそうで、水槽に放り込んだジャンボミルワームをどう猛な仕草で飲み込んだ。
 いちばん高価なのはスーパーレッドという種類だそうで、インターネットで専門店のウェブサイトを覗いたところ、15
 センチくらいのやつが30万円もしていた。

5.3  
 浜松まつりを見に来ている。
 今夜は、浜松市の中心街を81台の御殿屋台が、その絢爛豪華を競う「御殿屋
 台
引き回し」を見学した。
 見事な彫刻が施された御殿屋台には、きれいにおめかしした子供達が乗り、
 笛や太鼓のおはやしを奏でている。それを各町内のメンバーが引っ張って練り
 歩くもの。 明日は、中田島砂丘の凧揚げ合戦を見学だ。

5.2  
 「一太郎2007」をインストールしようとして、「一太郎2006」を削除してしまっ
 た。そしてインストールしようとしたのだが、それにはシリアルナンバーが必要
 だ。
 シリアルナンバーは請求書に表示されていて、それは事務所にある。私は、
 「一太郎」が使えないと、全く仕事にならないのに、マジェスタはフロントガラス
 を交換するために修理に出ているから、事務所に行くことが出来ない。
 そこであきらめて、WOWOWに録画しておいた映画を観ることにした。
 その映画は「スタンドアップ」といって、去年日本で封切りになったもの。これ
 が感動的な映画だった。
 そんなわけで、いかにも連休らしい1日でした。
5.1  
 5月の連休の谷間の今日は、東京の出版社を訪問する。
 著作の依頼があって、それはとてもいい話なのだけれど、去年の原稿締め切り前の何かに追い詰められているよ
 うな毎日がまた訪れるかと思うと、どうしても二の足を踏んでしまうのです。
 お会いしてくれた社長は、穏やかな人柄の魅力的なお方でした。お返事は保留して、内容の構成をしてみることに
 なったけれど、心配していることは、私の中の泉がまだ湧き出る状態にあるのかということ。それだけ今回も大仕事
 なのです。