あと あと のあと 2007年1月


     ゆったりと、のんびりと、そしてあせらずに。
     これが私の今年の指針ですが、せっかちな性格はなかなか治せるものではありませんから、もし生き急い
     でるような雰囲気が感じられましたら、どんどん注意してやってください。
     2007年は、一日一日を大切に過ごしていこうと、思っているところです。

1.31
 「
朝日新聞と読売新聞が1月23日、安倍内閣についての世論調査の結果を発表した。両紙の調査とも1月20、
 21日に行われたが、
朝日(電話)の支持率39%に対して、読売(面接)は48.4%と約9ポイントの開きがあった。
 両紙のベテラン記者に大きな差について問うたところ、明快な答えが返ってきた。
 
朝日の場合、「安倍内閣について指示か不支持かお聞きしたい」と問うと、朝日新聞と聞いただけで“右派”の約
 5%の層が電話を切ってしまうという。同じように、
読売と聞いただけで、“左派”の約5%の層が答えるのを拒否す
 るというのだ。
 
朝日の調査に応じない約5%の層は「安倍内閣支持者」、読売の調査に応じない約5%の層は「安倍内閣不支持
 者」である。両紙の調査結果に約10ポイントもの差が生じるのは、むしろ当然だということになる」
   

                  『田原総一朗のギロン堂』  週刊朝日  2007.2.9号 より 

1.30
 整体の先生が、「私はいいを患者さんに注入するのだけれど、そうすると、今まであった悪い気を全部
 自分が吸い込むことになる」とおっしゃっていた。
 だから、治療の後は体力を消耗して、どっと疲れが出るのだという。
 それとは違うかもしれないけれど、私は企業の文化や風土を変えるために、ひとりで立ち向かわなければ
 ならない立場にいる。
 疲れないと言えば嘘になるけれど、社員のみなさんの意識や行動が目に見えて変わっていくことが、疲れること以
 上に喜びとなっているのです。

1.29  
 本日付の「日刊工業新聞」の「筆者登場」の欄に、私のインタビューの内容が掲載された。
 これは、昨年暮れに、日刊工業新聞社を訪問して、編集委員の方からのインタビューを受けたときのもの。
 写真うつりの悪い(と思っている)私が、満面にこぼれんばかりの笑顔を浮かべている。
 記事の内容はうまくまとめられているけれど、やっぱり写真が照れくさいのです。

1.28  
 昨夜はたくさんった。
 不足気味の1週間だったから、これで疲れがリセットされた感じだ。
 今日は大阪に移動、日曜日にしなければならないことがあると、休日だという気がしないね。

1.27  
 今年の誕生日は感慨深いのです。
 昨年ガンが発見できなかったら、今頃絶望のどん底にいたことでしょう。
 これからも引き続きを続けられることに感謝しています。

1.26  
 FM放送から流れてきた若い女のアナウンサーが、番組の中で「今日は小春日和です」と話していた。
 小春日和とは、晩秋から初冬にかけての暖かい日を指すのであって、この時期の陽気を表現する言葉ではないの
 です。
 教養とは、その人の人間としての深さをかたち作るひとつの要素なのですが、この発言だけで底が知れてしまうか
 ら、恐ろしいものですね。

1.25  
 朝、家の外に出たところ、柿の木の根元に大きな穴が空いている。その穴は、何かの動物が掘ったような形跡だ。
 まだ布団の中にいたおじいさんを連れて行って見せたところ、昨日ようかんを埋めた場所だと言う。
 去年のいただきもののようかんを食べたところ、傷んでいるようだったのでそこに穴を掘って埋めたのだそうだ。
 それにしても、野生の動物の嗅覚というやつはすごいね。土の中にある食べ物を探し出してしまうのだもの。

1.24  
 「中国の弾道ミサイルによる人工衛星破壊実験を受けて、米政府当局者らは22日、宇宙空 間
  に破壊された衛星の
破片によるスペースデブリ(宇宙ゴミ)が大規模な「雲」を形成しており、
  各国の衛星のほか、国際宇宙ステーションにも衝突する恐れがあると警告した
」 
                                     (ワシントン=共同)

 通常の場合、宇宙を漂流しているゴミが、人工衛 星に衝突する確率は極めて低いというけれ
 ど、以前から宇宙空間に思いを馳せて、ゴミの存在がいつかは事故の原因になるのではないか
 ということを心配していた。
 全然身近なテーマではないけれど、こんなたわいもないことに私の思考回路は反応してしまうのです。

1.23  
 「他人に聞こえるひとりごと」の連載が、この1月号で終了した。
 連載が始まったのは1999年の2月だから、ちょうど8年間続いたことになる。
 やめるに至ったきっかけは、送った原稿が2回続けてボツになったこと。「もっとあっさり読めるものを書いてくだ
 さい」と言われても、メッセージ性のない文章を書く意義が私には見い出せなかった。
 このあたりが、ガンになってから変化した私の人生観の表れなのです。
 「ひとりごと」はこれからも書き続けて、ホームページを使って発信します。もしかしたら、別の雑誌に連載するかもし
 れません。
 そして、今までの「ひとりごと」は単行本にする予定です。そのときは応援してください。

1.22  
 そのまんま東さんの宮崎県知事当選が、各界に衝撃を与えているようだ。
 とりわけ、自民党や公明党や民主党にとっては、相当ショックな出来事だったのだろう。
 有権者が政治家に失望しているのとはちょっと違うと思うけれど、既成の政党が有権者との距離を埋めようとしな
 いから、今までとは異なる展開の延長線上にある「可能性」に賭けたのだと思っている。
 私も、正直言ってそのまんま東さんが当選するとは思わなかった。でも、テレビなどで報道された選挙戦での行動
 を見ると、画面を通して一所懸命さが伝わってくる。
 何についても言えることだけれど、表向きの体裁を整えるのではなく、ひたむきにぶつかっていくことが大事なのです。

1.21  
 家庭用ゲーム機 「Win」 の特徴は、リモコンを振って遊ぶことが出来ること。
 テニス、ボウリング、ゴルフと、どれも普通の競技の感覚で、体全体を使ってゲームを楽しむことが出来るのだ。
 さらに、コンピューターグラフィックスの映像は高画質で、65インチの大画面にも十分耐えることが出来るすぐれも
 の。
 だけどね、コンピュータゲームは気分転換をするくらいの位置づけならまだいいけれど、こんなものにのめり込むこ
 とがあったとしたなら、時間の浪費だと思うよ。
 あっという間に時間が過ぎ去っていき、その後には何も実としては残らない、創造性のない遊びだもの。

1.20  
 「愛の流刑地」を岡谷スカラ座で観た。
 この小説が日本経済新聞に連載されていた頃は、私も新聞を手に取ると真っ先にこれ
 を読んだものだ。そして、ストーリーの成り行きにはらはらしながら気を揉まされいた。
 この作品は、この手の日本映画にしてはめずらしく良くできていたけれど、気になった
 ことは、冬香の心の揺れの表現が乏しかったのと、長谷川京子が検事を演じるにはま
 だ「若すぎる」ということくらいだ。
1.19  
 不二家のホームページを開くと、真っ先に目に入るのが「不二家洋菓子店以外で販売している菓子・飲料製品の
 安全性について」という文書だ。
 その根拠として、菓子工場ではISO9001を認証取得しており、このシステムを運用しながら生産していること。
 飲料製品については、別会社の委託工場が取得した、ISO9001HACCP及びこれらに準じた製造管理基準に基
 づき製造していること、をあげている。
 それでは、洋菓子の製造工場では、ISO9001を認証取得していたのになぜ品質の問題が発生したのだろう?
 確かにISOそのものにも問題があるけれど、このように自らに問題を突きつけようとしない企業風土こそが、問わ
 れなければならないのだ。

1.18  
 最近体調が好転してきたような気がする。
 ご飯も前よりは食べられるようになってきたし、一日が終わった後の疲れもそれほど感じなくなってきた。
 フィットネスクラブでは手術前のくらいは走ることが出来るし、ゴルフの練習に行っても体をひねられるようになってき
 た。
 油断は禁物だけれど、王監督に負けないように、第一線に出て行きます。

1.17  
 冬眠期を迎えたはずのが1月に入っても各地で出没し、餌を求めて民家に入り込むケース
 が頻繁に発生しているという。
 その理由としては、「暖冬で雪が少なく、まだ餌探しができるため冬眠をしないのでは」とか、
 「栄養が足りずに冬眠する体力を失い、餌を求めて降りてきたのでは」といった、いろいろな見
 方がされている。
 今年度(4月から3月)は、すでに5千頭が捕獲され、そのうち9割は捕殺されてしまっが、それ
 らのほとんどは成獣で、体長約1.2m、体重50kg台。この体長ならば体重は100kg以上あ
 るのが普通だから、「冬眠したくても餌不足でその体力を失っている状態」というのが実情のようだ。
 いずれにしても、人間の身勝手さが環境条件を狂わして、その影響がにも及んでしまっているのは確かだ。

1.16  
 「不二家の埼玉工場が消費期限の切れた牛乳をシュークリームに使っていた問題で、経済産業省は同社が取得し
 ている
ISO認証が「実際に適合していない可能性がある」として、ISOやJISなどの認証制度全般を統括する財団
 法人「日本適合性認定協会」に事実関係の調査を依頼した。これを受け、同協会は不二家の
ISO認証取得を担当
 した民間認証機関に調査を要請。臨時審査の結果、品質管理の問題点が確認されれば、認証が取り消される可
 能性がある」

                            『毎日新聞』  1月15日号 より抜粋しました。

 従来のISOでは、このような問題を食い止められるはずがないじゃないですか。その原因のひとつは、「規格要求
 事項との整合性」の確認にばかり重点をおいたISOの運営です。
 だから、「くたばれ!ISO。」があるのです。今日、3刷りが決まりました。

1.15  
 午前中、2時間ほど時間が空いたので、フィットネスクラブに行った。
 この時間帯は、あまり若くない人たちが利用者の主流だ。
 プールを歩行していて気がついたのだけれど、年配者たちは、プールのある部屋を出るときに、中に向
 かって一礼をしている。高校球児が、試合が終わってグラントを去るときにするようにだ。
 簡単な動作だけれど、すごいことだね。私なんか、照れくさくてとても出来ないもの。

1.14  
 親戚の四十九日の法要だった。
 親戚が一同に集まって、お寺さんにお経を上げてもらって、そのあとお墓に納骨をしてと、ここまではいいのだけれ
 ど、そのあとどうしてあんなにも豪華な食事をするのだろう。それも、お酒を飲める人はたらふくお酒を飲んで。
 故人の供養とか、故人を偲んでとかいろいろな理由は付くけれど、なんで食事が付いているのだろうかと、ただ漠
 然と思ったのです。

1.13  
 夜まとまった時間が取れるときは、65インチの大画面で映画を観る。
 映画は、ハイビジョン放送されたものを録画しておき、5.1チャンネル用のヘッドホン
 をつけて観る。
 夕べは、1998年にアメリカで制作された「マスク・オブ・ゾロ」が、2時間17分の間、
 私を異次元の世界に連れて行ってくれた。

1.12  
 CD−RとDVD−Rのディスクの区別がつきません。
 最近のディスクはジェットプリンター対応になっているから、パッケージをはがしてしまうと、どれもこれも真
 っ白なのです。
 中心部や外周の部分に、細かい字で表示してあるものもあるけれど、今使っているやつは何も表示され
 ていません。玄人なら、書き込む面の色つやを見ればわかるそうですが、私には判別つかないのです。
 DVD−Rは、それに加えてデジタル録画が出来るものとそうでないものとがあるから、私の机のまわりはかなり混
 乱しています。

1.11  
 その会社の経営者は、どうしても私に指導報酬を請求してくれと言うけれど、置かれている状況をよく理解している
 から、とてもそんなことは出来ないのです。
 本当に困っているときにこそ、きちんとした将来展望を見いだす必要があるから、そこに私の存在価値があります。
 「赤ひげ」を気取っているわけではないし、ボランティアなどという高尚な精神を持ち合わせているわけでもないけれ
 ど、すべてをビジネスだと割り切ることなんか私には出来ません。
 だから、報酬のことは、精一杯立て直しを実行した後で、結果が出てから考えることにさせてください。

1.10  
 私にとっての栄養剤は、やっばり仕事だということがわかった。
 困難なテーマばかりだけれど、2日間もそのことにのめり込むと、たちまち元気になってしまう。
 現場のみなさんと一緒なって活動することが、楽しくて仕方がないのです。

1.9  
 私と同じように胃の摘出手術を受けた王監督が、1月19日付けの週刊朝日のインタビュー
 の中で、次のようなことを語っている。

 「今度はとか生とか、そういうことを考えましたよ。それまでは別の世界のことのように思っ
  ていたというものと、まともに向き合うでしょう。は有限なんだっていうことを、思い知ら
  されるわけですからね。
  今までだったら立場を考えて発言をひかえるようなことでも、はっきり言う方がいいんじゃな
  いか、と思うようになりましたね。その意味では、自分に正直になったのかもしれません」

 私と、全く同じことを言っているのです。ガンを告知されて、手術で苦しい思いをしたからこそ、感じることなのでしょ
 う。

1.8  
 長い正月休みが今日で終わります。
 リフレッシュしたかと問われれば、やっぱり何かに向かっていなければ、私の場合は精神が安定しません。だから、
 この休み中も、書斎でパソコンに向かっている時間が、大部分を占めました。
 喪に服していたということもあって、東京に映画を観には行かず、浜松も仕事の延長でした。昨日今日の大雪だっ
 たら、長距離の移動はたいへんだったけれど、幸い中央道も順調に通行できそうです。
 まだ気分はぼけていますが、きっと現場に入ればしゃきっとすることでしょう。

1.7  
  シャドウ  道尾秀介  
      東京創元社  ¥ 1,575 (税込)

  この休み中に読んだミステリーです。
  このたぐいの本は、どこの書店に行っても、平積みにされていて
  うらやましい限りです。

                    還らざる道  内田康夫
                       祥伝社  ¥ 1,785 (税込)

1.6  
 恵那山トンネルを抜けると一面の景色、長野は、この冬初めてのまとまった
 降っていました。
 家に着いて、庭のかきをしようと思ったのだけれど、今の私の体力ではとても対
 応できないのです。
 そのうちに、外でカリカリ音がするのでなんだろうと思ってみたところ、長女がひとり
 でかきをしていました。誰がお願いしたわけでもないのに、細い体で庭のを除く
 作業をしているのです。
 私は、涙が出るような思いで、その姿を見ていました。ありがとね。                   

1.5  
 気温マイナス2℃の駒ヶ根を出発し、高速道路を走ってやっと着いた浜松は12℃という暖かさだ。家々の軒先には
 花が咲き乱れ、ところどころにミカンが実を付けている木々も見えた。
 18ホールのショートホールでゴルフをしたのだけれど、額に汗をかくくらいの陽気だった。
 それにしても、65ヤードくらいの距離で、手前に池やバンカーのあるショートコースは難しい。

1.4  
 お正月の目標は、連載の原稿を4本書くことだった。
 仕上がった3本は今日送信し、もう1本も80%は出来上がっているからひと安心というところ。
 毎日ゴルフの練習とフィットネスクラブに行くことは未達、その理由は寒いことと今ひとつ体調が優れないこと。
 連日小刻みに食べ物を胃に放り込んでいるから、ただでさえ元気がない胃が少しお疲れ気味だ。
 体重も最低記録を更新し、62.3kgにまで落ちてしまっている。

1.3  
 ジャーナリズムの究極の仕事は、権力を監視することだ。友情を脇に置き、時に知己権力の
 舞台に上がっても、厳しい批評の嵐を浴びせなくてはならないこともある。
 日本の
ジャーナリズムが権力との緊張感を失ってすでに久しい。皮肉なことに政治とメディア
 の緊張関係を、政治の場に思い出させたのは他ならぬ
小泉純一郎であった。
 オフレコを廃し、1日2回テレビカメラの前に出て直接国民に語りかける。事前に記者からの
 質問を気にする風もなく、曖昧な言葉の世界に逃げ込むこともしない。親しい
ジャーナリスト
 も非情を貫き、自身は政治的なリークを行わない。いかなる窮地でも、彼はすべてアドリブで
 通した。それが大向こうを唸らせ、長期にわたって主役を張ることができた理由だったのでは
 ないか。

     「小泉の勝利 メディアの敗北」より  上杉 隆  草思社  ¥1500(税別)

1.2b  
   第十九番  大吉

   急に目の前が開けて運気は隆盛に向かう時。将来の計画をしっかりとたて、心を引き締めていけばかなら
   ず大きな進展が得られる。万事好調、全く心配はない。
   ただ感情的になったり、事を強引に押し通そうとすると足元に大きな穴があく。
   自分のペースを上手に調節せよ。

 本当は初詣に行ってはいけないようだけれど、幸せをかき集める熊手が欲しかったので、光善寺に出掛けて行っ
 た。
 お目当ての熊手は、1万円のものも、8千円のものも、5千円のものも売り切れてしまっていて、3千円のものしか
 手に入れることができなかった。
 熊手が小さいから、今年のかき集めは量よりも質で勝負しよう。

1.2a
 
 黒い礼服を持って、結婚式場に行った。自分の結婚式に出席するためだ。
 しかし、花嫁になる相手が誰だかわからない。友達に電話をして「誰だったっけ?」と訊いてみた
 けれど、あきれているだけで何も答えてはくれない。
 白いネクタイや靴下を忘れたことに気がついたり、次々とやって来る親戚の人たちに挨拶をして
 いるうちに、目の前に現れた私の潜在意識の中にいた花嫁は………?
 これが、私の今年の初夢でした。

1.1   
 新年あけましておめでとうございます。
 2007年が、皆様方にとって素晴らしい年になりますように、ご祈念申し上げます。
 今年もいろいろとお世話になりますが、よろしくお願い致します。