あと あと のあと 2009年 6月

6.30
 7月4日、東京の国際フォーラムで行われる、吉田拓郎のコンサート・チケットがまだ届かない。
 抽選にはすべて外れてしまったので、少し高かったけれど、インターネットで 「チケット取得代行」 の会社に依頼し
 たもの。 申し込んだときに料金は支払ってある。
 電話をしても「メールでお問い合わせ下さい」というメッセージが流れるだけ。 メールは、もう何度となく送った。
 今日になってその会社の名前を検索したところ、いろいろトラブルのある会社で、詐欺被害者の会も結成されてい
 るようだ。
 簡単に信用してしまった私も悪いけれど、もしチケットが届かなかったら、警察に被害届を出そうと思っている。

6.29  
 民主党は高速道路をタダにするという。自民党は「いくら走っても1000円だ」。タダ1000円で選挙をすればタダ
 が勝つに決まっている。なのになぜ、自民党は
1000円(それも2年間だけ)なのか。ここを掘り下げると、いろいろ
 なものが見えてくる。
 実は、自民党も
無料化を検討した。福田内閣の末期の昨夏。首相特命の非公式協議に加わった政治家たちは大
 いに乗り気だったが、国土交通省と財務省が反対した。協議にかかわった専門家がこう振り返る。
 「受益者負担の原則を守るという国交省の執念は、ほとんど宗教的確信ですね。 財務省は財政再建至上主義。と
 もに『
タダだけは困ります』となって宙に浮いちゃった」
 
タダにすれば、物流が活性化して飛躍的な経済波及効果が生まれ、税収もガバッと増えると民主党は主張する。
 じつは、同じ発想の自民党議員が少なくない。だから「国交省の宗教的確信」に阻まれながらも民主党案と方向性
 は似通った「
1000円案」が出てきた。
 つまり、事の本質は自民党と民主党の対決ではなく、政党と官僚の対決なのである。
無料化すれば料金所はなく
 なる。ETCを管理・運営する天下り法人も整理され、官僚の権益は狭まる。
1000円だとそうならない。無料化と
 
1000円の本質的な違いはここだ。

     「風知草・タダと千円の違い」  専門編集委員  山田孝男    毎日新聞 6.29号よりの抜粋

6.28  
 土曜日に静岡でゴルフをやって遊んでしまったものだから、今日の日曜日は身の回りに対応しなければならないこ
 とがいっぱいあって、全然のんびりすることができなかった。
 日曜日のお昼寝がいちばんの楽しみなのに、そして私が疲労回復するためのとっておきの手段なのに、その時間
 が取れなかったものだから、夕方になってから頭の芯がツキツキと痛い。だから今夜は早く寝よう!

   ※ よほど疲れていたんでしょう。 ブログは作成したのですが更新せずに眠ってしまいました。 (6/29)

6.27  
 楽天市場から届くメールマガジンでこれを見つけたのはもう何ヶ月も前のこと。
 「フルーツの宝石」、「幻の極みやまもも」という魅力あるキャッチフレーズと、写真の
 鮮やかな色に引かれて、その時に予約をしておいた。
 今週その品が届いたけれど、家族たちの感想は何だか酸っぱくて珍しい果物だとい
 うだけで、あまり美味しいという意見は聞かれなかった。
 日々おびただしい情報が送られてくるインターネットショッピング、物珍しさだけで対
 応していたらきりがないことを、今回のやまももは教えてくれた。
6.26  
 スーパーの野菜売り場で、商品をベタベタと触って遊んでいるを目撃した。注意しようと思った瞬間、そのはジ
 ャガイモの入った袋を破き中身をバラまいてしまった。
 こりゃあもう、あたしの出番じゃないだろう。その
母親らしき人は少し離れた肉売り場にいた。あたしは教えに
 いってやった。「お
さんが、ジャガイモの袋を破いてしまいましたよ」と。
 すると、そのお
さんは、店内中に聞こえるような大声であたしに謝罪した。「申し訳ありません!」野次馬の視線
 が集まり、恥ずかしかった。
母親はその後、あたしを無視し、「ほんとうにやったの!」などと怖い顔で子供に尋問し
 はじめた。
子供は「やってない」と嘘をつき通した。
 「ほんとうにやっていないんでしょうね」。
母親は怒りながら自分の手にさげた籠の精算だけして、子供と手をつない
 で帰ってしまった。バラまかれたジャガイモをそのままにして。  (中略)
 鳩山さんは辞任の当日、麻生さんに妥協案を持ちかけられたという。それは西川社長が鳩山さんに謝罪するという
 ものだ。
 鳩山さんはこう語っていた。「そんな馬鹿なことはないでしょう。西川さんが謝罪すべきは国民にであって、私に対し
 てではないんですよ」その通りだと思う。
 あたしも、スーパーにいたあの
母親に謝ってもらいたかったわけではなかった。「申し訳ありません」ではなく、「教
 えてくれてありがとう」だろ。彼女が謝るべきは、お店の人。
が真剣にお店の人に謝罪していれば、その姿を見て
 
子供は深く反省をし、もう二度と同じ真似はしなかったに違いない。

              「しがみつく女」 室井佑月   「週刊朝日」 2009.7.3号からの抜粋しました。

6.25  
 朝早くから入った沼津の工場での仕事が午前中で終了した。
 ホテルのチェックインの時間までは間があったので、何か映画
 観ることにした。
 たどり着いた沼津の映画館で、これからちょうどはじまるものは
 「天使と悪魔」と「剣岳」の2本だった。
 チケット売り場の女の子にどちらにしたらいいのか尋ねたところ、
 「私的には『天使と悪魔』かなあ?」ということだったので、それを
 観ることにした。
 ところが、必死でスクリーンを凝視しようとするのだけれど、ウトウ
 トと眠りに引き込まれそうになる。何せ今朝起きたのは3時45分
 だったから、私の体力では無理からぬことだ。
 結局眠ってしまうことは避けることができたけれど、全体のストー
 リー
は分断されてしまい、トム・ハンクスの活躍が私の頭の中で
 は空まわりしていた。

6.24  
 兵庫県の豊岡市が、「本市の目指す都市づくりに、民間での職務経験を生かし、深い見識、豊かな発想力と熱意を
 もって取り組んでいただける人材を全国から広く募集します」という主旨で、副市長を募集している。
 条件の、給料月額 744,000円、期末手当 年間 4.5月分はさておいて、興味を引くのは課題とされている論文
 のテーマだ。
 それは、『目指すまちの将来像 「コウノトリ悠然と舞うふるさと」 の実現に向けて、民間での経験を基に、あなたな
 ら職員と組織をどのように鍛えますか?』というもの。 この中の、「どのように鍛えますか?」という部分が気に入っ
 ている。
 私のお役所改革への思いがどれだけ通じるのかはわからないけれど、こんな内容を見ていると、論文を送ってみた
 いような気持ちになるではないか。

6.23  
 今日利用した東海道新幹線の 700系の車両にはコンセントがついていたから、ノー
 トパソコンを広げて原稿を作成することができた。
 ただ、環境がものを書くのに適していないのか、なかなか文面が浮かんでこずに、わ
 ずかばかりの文章を書くのに時間がかかってしまい、効率はあまりよくなかった。
 まわりの乗客は、2時間以上も椅子に座って何もせずにいられるのに、私はそうやっ
 てぼんやりと時間を過ごすことができない。 
 だから、新幹線に乗り込むときは、読書をするための本が必要になる。いつもあくせく
 していなければ自分を安定させることができないから、困った性格だと思っている。

6.22  
 コンピュータのメンテナンスを担当してくれている「株式会社 ピーワークス」さんが、私のホームページの中にある
 動画と音楽を「You Tube」に移設してくれた。
 その目的は、ホームページを構成するプログラムの容量を軽くすることにあった。
 「You Tube」は、アメリカ合衆国・カリフォルニア州サンブルノにある、インターネットで動画の共有サービスを
 行っている会社。
 そこにはいろいろな動画が登録されており、たくさんのアクセスがある模様。 だから、私が作った曲を偶然聴いた
 誰かが、作曲の依頼をしてくることもまったくゼロだとはいえない。

6.21  
 昨日の夜、コンサートの後、南箕輪村田畑の半沢に を見に行った。 
 この場所は、地元住民で構成された「田畑半沢を愛する会」が、1993年から、水路
 を整備したり、 蛍 の幼虫を増やして放したりして環境を整えたもの。
 1996年からは「 ほたる 祭り」を開催し、期間中は、半沢下流の住民が自宅敷地を
 駐車場に提供したり、体の不自由な人のために車いすまで用意している。
 昨夜は遅い時間だったり涼しかったりしたので心配されたけれど、この沢一面に 蛍
 が乱舞していて、幻想的な雰囲気を味わうことができました。

 蛍 で有名な辰野町の「 ほたる 祭 り」は、6月20日(土)〜6月28日(日)の1週間にわたって開催されます。


6.20  
 ロシア・ナショナルフィルハーモニー交響楽団と、神尾真由子のバイオリンがコラボーレーショ
 ンした、「チャイコフスキーの夕べ」と題された演奏会が、伊那文化会館で開催された。
 私が生のオーケストラを聴くのは初めてのこと。バイオリンのパートでさえ、第一、第二とも12
 名ずつの大人数編成だから、その迫力のすごさがわかるというもの。
 神尾真由子の演奏は、繊細で、そして激しくて、あふれる才能がまだまだこれから開花してい
 くだろうことを予感させられる、素晴らしいものだった。
 今度はオーケストラとの競演ではなくて、ソロの演奏を聴いてみたい。

6.19  
 イ・マリにメロメロなのです。
 イ・マリというのは、WOWOWで放映しているドラマ「スターの恋人」の
 なかで、チェ・ジウが演じる アジアで絶大な人気を誇る世界的スターの
 女優の名前です。
 毎週金曜日に2話ずつ放映されるので、1週間の仕事を終えて家に帰
 ってくると、録画してあったものを見るのが楽しみです。
 イ・マリのどこに惹かれるかというと、恋に対して無防備になることから
 生まれるあどけなさが、可愛いくてたまらないのです。
6.18  
 昨日の党首討論は、ニュースでほんの一部を垣間見ただけだけれど、民主党の鳩山代表
 圧勝だったような気がする。
 極めつけは「アニメの殿堂」。 麻生首相が、「安倍内閣でスタートし、福田内閣で企画し、私
 が実行した。思いつきでやっている訳では全くない」と言ったのに対して、鳩山代表は、「緊急
 的に必要なものの予算である補正予算に、突然組まれるのはおかしい」と切り返した。
 少子高齢化を受けた社会保障の財源についても、鳩山代表は「まず財政支出の無駄遣いを
 なくすことからスタートさせたい」と訴えたが、民間企業が実施しているレベルのムダ取りをし
 ていけば、財源は充分生み出せるのではないかと、私も思うよ。

6.17  
 人間はすべて60兆個の細胞から成り、そのすべてが日々に生まれては死にの新陳代謝を繰り返している。
 選手交代で退場させられた細胞は死んで消滅していく。それがすべての細胞の運命なのに、ときに選手交代させ
 られても死なない細胞が出てくる。死なないで自分と同じ子孫を作り続ける。これが
がん細胞だ。
 死なないで自己複製をいつまでも続ける細胞を悪性細胞といい、その結果蓄積する自己複製細胞の塊が悪性腫
 瘍、
がんだ。自己複製能力は細胞として生きていくためにもぜひとも必要な能力だが、それが止まらなくなると、宿
 主を殺す死に神となるのだ。
がん化が起きるということは、正常なら全体が調和しながら進行する細胞の自己複製
 プロセスで暴走がはじまるということだ。
がんという病気のやっかいさはここにある。正常と異常は紙一重なのだ。
 正常細胞の正常な営みと思っていたプロセスから、突然
がん化がはじまったりする。
 抗
がん剤は処方されてしばらくの間はかなり効く(がんが縮小する)が、やがて効かなくなる。がんに薬物抵抗性
 が生まれるからだ。
がんは抗がん剤に出合うとはじめはあっさりやられてしまうがすぐに自分を変身させて抗がん
 耐久性を持つようになる。それは
がんに幹細胞があり、それが変身能力をもたらすからだ。変身すると、抗がん
 はまったく効かなくなる。
 
がんの治療のひとつに、兵糧攻めという戦略がある。がんは成長するのに、大量の栄養分を必要とするから、周辺
 の血流を遮断してしまうのだ。すると
がんは小さくなったり死滅したりする。しかし、それでがんが低酸素状態にな
 ると、自然にHIF1という遺伝子が発現してくる。この遺伝子が、VEGF(血管内皮細胞増殖因子)というシグナル分
 子を出し、血管新生をうながす。すると
がんのまわりに新しい血管ができ、がんは再び勢いをとりもどす。

       「 『人体実験』 僕のがんゲノム解読」   立花 隆    文藝春秋 2009年7月号 からの抜粋です

6.16  
 新しい単行本の名前は、「続・くたばれ!ISO。」にするそうです。 7月末の刊行予定です。
 今日は、第2次の校正を終了しました。 
 自分の目だけでは見落としがあると思うから、いつも誰かに校正を依頼しているのですが、どうも長女がするのが
 いちばん確実のようです。
 そんなわけで、お小遣いと引き換えにして、今回も依頼しました。

6.15  
 インプラントので口の中の肉をんでしまう。 それも考えられないような場所をだ。
 今までがなかったところにができたものだから、口の中もびっくりしているのだろう。
 このようなことのないように、仮歯を入れてかなり長い期間様子を見ていた。
 最初のうちは頻繁にむことが多かったが、そのうちに慣れてきていたのだけれど、やっぱり本
 物だと少しは違うみたいだ。
 寝転んで体を横にすると、上側になったほっぺたの肉が下がってくるから、それだけでんでし
 まう。 そんなわけで、口の中が傷だらけだ。

6.14  
 13日午後8時半ごろ、広島市中区基町の広島県立総合体育館であったプロレスリング・ノ
 ア広島大会で、試合中にノア社長でプロレスラーの三沢光晴さん(46)が倒れ、心肺停止状
 態で広島大学病院に救急搬送された。広島県警広島中央署によると、同10時10分に死亡
 が確認された。                               (毎日新聞から)

 朝、パソコンを立ち上げたところ、ショックなニュースが飛び込んできた。
 プロレスというスポーツは体にダメージを受け続け、最近の試合はどの団体も激しさを増して
 いたから、このようなことが起きても決して不思議ではないけれど、受け身にかけてはピカイ
 チだと言われていた彼がこうやって試合で亡くなったのだから、プロレスそのものが問い直さ
 れることになるのではないかと思っている。

6.13  
 「CRおぼっちゃまくんん」は、「冬のソナタ」や「JAWS」や「キン肉マン」や「必殺仕事
 人」など、京楽が過去に出してきたパチンコ台の要素を取り込んだパロディ版として導
 入された。
 新台にしか興味がない私は、ホールに設置されると一度は打ってみたくなる。
 土曜日の今日は、2千円の投資でノーマルが1回、その出玉が半分も終わらないうち
 に突然確変になって4連チャン、そして30回もまわさないうちに確変を引き戻して、そ
 のあと小当たりも入れて怒濤の21連チャンだった。 10時に始めて1時半頃まで、ほ
 とんど出っぱなし。 
 今週はいろいろなことがあって元気がなかったけれど、まだ引きの強さだけは健在だ。 

6.12  
  Windows Internet Explorer を バージョン8 にアップしたところ、いろいろな不具合
  が明らかになってきた。
  いちばん困ったのは、Windows の Front Page で作成した画面が、思ったように
  表示できないことだった。 
  これは P-Works Neo さんに原因を解析してもらい、私では手が出ない部分を修
  正していただいたが、かなりの労力を必要とする作業になってしまった。
  昨日は、ジャストシステムから、「Windows Internet Explorer 8 で、ATOK連携機
  能が動作しない現象」を解消するために、アップデートモジュールを導入するよう 
  にとのメールが届いた。
  このように、パソコンのソフトは、いろいろな要素が複雑に絡み合って動作してい
  るから、これからもさまざまなトラブルに直面しそうだ。
 
  このノートパソコンは購入してからちょうど3年が経過した。
  私といつも行動を共にしていてくれているけれど、きちんとメンテナンスをしている
  ためか、酷使にも耐えて、大きなトラブルもなく働いていてくれている。

6.11  
 きっかけは4月5日、チェコの首都プラハでのオバマ大統領の演説だった。核兵器廃絶へ
 の情熱に我が意を得たりとばかりに志位さん、《バラク・H・オバマ殿》の書き出しで《大き
 な感銘をもって読みました》との書簡をしたため、同28日、在日駐米大使館に赴き、ズム
 ワルト臨時代理大使に手渡した。党の代表者としては初の訪問だった。
 いわばオバマ大統領へのラブレター、返事を期待していたわけではなかった。ところが、5
 月16日、党本部にエアメールが届く。オバマ大統領がディビス国務次官補代理に代筆を
 指示した書簡だった。《親愛なる志位様》ではじまる文面には《あなたの情熱をうれしく思
 う》とあった。
 「党の綱領ではアメリカを帝国主義と規定していますが、これからは複眼で見ようとも言っ
 ています。世界の世論を反映して前向きの変化が起こったときは評価していこうと。これま
 での支配、従属ではなく、対等・平等でこそ真の友好が生まれる。日米安保条約に代えて
 日米友好条約を結びたい、それが願いです」。

           「志位さん『親オバマ宣言』?」     「毎日新聞」 6月10日 夕刊 から抜粋しました。

6.10
 駅のホームの硬い椅子に腰掛けているとが痛くなり、長い時間座っていられない。
 今に始まったことではないが、痩せたことによりの肉が落ちてしまい、クッションの役目をしな
 くなっているのだ。
 を触ると、肉の柔らかさよりも骨のゴツゴツした感触が目立つのだからどうしようもない。密か
 に自慢にしていたぷりぷりしたおを、もう取り戻すことができないのです。
 
 話は変わって、右足の中指の第一関節が腫れて痛いのです。 原因がわかりません。
 骨には異常ないようだから、痛風の症状が現れているのだろうかと疑っています。
 なぜかというと、毎朝飲まなくてはいけないを、うっかりして飲まない日が多いからです。
6.9  
 野戦砲兵学校に入隊して2ヶ月ほど経った頃、学生たちが演習に明け暮れているときに、教官たちが秘密裏に私物
 検査を行った。 所持品の中にプライベートに綴っている日記があった。 それが没収された。
 夕食後、
区隊長室に呼ばれた。 20代の陸軍士官学校出身の大尉が、「これは何だ」と日記を開いて問い詰める。
 「読んでみろ」と怒鳴る。
 「
天皇のために死にたくない。なぜ天皇のために喜んで戦死しなければならぬのか、どうしても納得できない」、「戦
 争遂行中だから、一生懸命戦う」、「それは家族を含む運命共同体のためなら死んでもよい。それなら判る」なんて
 何ヶ所かに書かれている。 しばしの沈黙の後、
区隊長は口を開いた。
 「これは重営倉ものだ。場合によっては銃殺だって……。 これは無かったことにする」と、ノートを赤々と燃えるスト
 ーブの中にほうり込んだ。 「これから気を付けろ」。 私は依然黙ったまま立っている。 「もういい。帰れいい」と。
 私は丁寧に敬礼して部屋を去った。
 その
区隊長は、終戦間際にも昇進して職業軍人として栄達の道を歩んだ。 戦後になってその区隊長を訪ね、あの
 ときは事を大きくしないで日記を燃やしてくれたので処分も受けなかったことに感謝していると礼を言おうと思った。
 しかし、
学徒兵仲間が諭してくれた。
 「日記を焼いたのは、お前のためではない。
区隊長自身の身分保全だよ。軍に抗するような部下をもったとわかった
 ら、そんな教育をしているお前が悪いと、エリート将校の出世の道は閉ざされてしまうからだよ」。
 それで事情がわかった。 
本土決戦という幻想が進むなかで、誰もが異様な心理状態になっていて、正常な感覚か
 ら微妙なズレを生じていたのだと。


   「昭和史の大河を往く」  保阪正康  第10部 本土決戦幻想   「サンデー毎日」 6月21日号から抜粋

6.8  
 八王子のホテルに隣接している「」は、 食事の料金が驚くほど安い。 
 お水も運ばれないセルフサービスだから、接客の質を求めてはいけないのだろう。
 そのためなのか、若者のそれも20代前半のお客ばかりで、私みたいなおじさんは一
 人もいない。
 ペチャクチャ、ざわざわと賑やかな環境の中で、私は肩身の狭い思いをしながら、ピザ
 とスパゲティのセットを食べている。

6.7  
 結局昨夜はサッカーの中継まで起きていることができず、録画しておいたものを朝見ることになってしまった。
 アウェイの試合だとはいえ、そして芝が長くてパスが通りにくかったとはいえ、ウズベキスタンに攻められっぱなし
 の、苦しい試合だった。
 それでもワールドカップへの切符を手に入れたから、来年は試合を見る楽しみができた。

 今日は、昨年と同様、駒ヶ根高原で開かれたクラフトフェアに行ってきた。 去年欲しかったけれど買えなかった
 彫りのホオズキ
を探したけれど、結局は見つからなかった。
 そんなわけで、相変わらず仕事に追いまくられていた休日が、あっという間に終わってしまいます。 

6.6
 今日は朝から晩まで、単行本の原稿の校正に明け暮れた。
 ひとつのものを完成させ、世の中に送り出すまでには、たくさんのエネルギーを費やさなければならないのです。
 夜中にサッカーの試合を観戦しなければならないけれど、それまで体が持つだろうかと心配になっている。 

6.5  
 フジテレビで朝9時から放送している「とくダネ!」。
 この4月から、佐々木恭子アナに代わって中野美奈子アナがキャスターを務めているが、彼女がど
 うしても番組の空気になじめていないような気がしてならない。
 オープニングの時には、小倉智昭キャスターの両隣に笠井信輔と中野アナが並ぶのだが、小倉キ
 ャスターは常に笠井アナの方に首を傾けながら話をするから、中野アナが無視されているような印
        象を受けてしまう。
 ある雑誌には、前の担当だった「めざましテレビ」は台本がきちんとしていたのに、「とくダネ!」はアドリブで対応し
 なければならないから、戸惑っているのではないかと書かれていた。
 仕事というのは、伸び伸びとできて、本人が持ち味を発揮できなければ、ちっとも面白くないと思うのです。

6.4  
 工業化された近代農業のもとで、ハチたちの品種改良が急速に進められた。効率よく受粉競争をこなすハチの品
 種が、一種の農具として極端なまでに均一化された。生物学的に見ると非常に危険な状況である。均一な系は、
 ちょっとした病気や変化によってたちまち破綻をきたす。一方、ハチたちは箱詰めにされ、長距離輸送され、各地で
 使い捨てされる。生態を無視した行為は、重大なかく乱要因となる。
 まったく同じ構図が狂病の問題でもいえる。草食動物であるを、効率の名のもとに肉食を与えた結果、種の壁
 を乗り越えて病気が広がった。
 いずれも生態系の大事な側面、つまり、さまざまな要素が動的な平衡でつながりあっていることを忘れて、局所的
 な介入を行った結果、あとになって受けた自然からの揺り返し(リベンジ)と捉えることができる。

          「ミツバチの実りなき秋」  福岡伸一    「週間文春」 2009.6.4号 からの抜粋

6.3b
 東京での空き時間が少しあったので、もしかしたら阿修羅クンに合えるかもしれない
 と、だめもとで上野の国立博物館に行ってみた。
 入り口には人があふれていて、待ち時間は100分。 さらに中に入ると1時間くらい
 出てこられないというから、お客さんとの待ち合わせの時間に間に合わなくなってし
 まうので、あきらめざるを得なかった。
 上野公園付近にはストリートミュージシャンもいたりして、平和で穏やかないい雰囲
 気だった。 
 
6.3a  
 昨年の8月19日にオペをして以来10ヶ月弱、結構長い期間を費やしたけれど、ここでインプラントの治療が完了し
 た。
 インプラントの料金はかなり高いのだけれど、こうやって歯医者さんのきめの細かいフォローを受けてくると、それは
 妥当な金額だと思えてくる。
 「問題はこれからですね。1本歯を失うたびにインプラントにしていたら、ベンツが買えちゃいます」と私が言ったとこ
 ろ、「これから10年間は歯を抜かなくても大丈夫ですよ」と先生は答えてくれた。
 その歯医者さんは予防治療に力を入れているから、他の歯もきちんとメンテナンスしてくれるというのだ。これで入
 れ歯がなくなったのだから、食事の時はよく噛んで、健康を取り戻したいと思っています。

6.2  
 南箕輪にある事務所の電話を、駒ヶ根の自宅に移設しました。
 1週間に3時間程度しか顔を出すことのない事務所を、徐々に廃止していくためのステップです。
 今朝も、必要なものを事務所に取りに行くために、往復で1時間も費やしてしまいました。 物が2箇所
 に分散しているので不便で仕方ありません。
 ただ、27坪のワンルームのスペースは捨てがたくて、もうしばらくは悩むことになると思います。
 新しい電話番号は、0265−82−7783、NTTさんが、自宅の電話番号8183に、下二桁を合わせてくれまし
 た。

6.1  
 昨日と今日の2日間は、義弟夫婦と連れ立って、南紀白浜に行ってきました。 そして、高野山に登りました。
 紀州の山のてっぺんに、あんなにも壮大なお寺群があることや、ユネスコ世界遺産に登録されていることを私は知
 りませんでした。
 長野からの道のりは遠かったけれど、一度は行ってみる価値のある場所です。