あと あと のあと 2006年12月



    いろいろなことがあった今年も、あと1ヶ月を切りました。
    自分の力だけではどうしようもない出来事との遭遇が、私の人生を見つめ直すきっかけを作ってくれました。
    別に悟りきったわけではないのですが、比較的心穏やかに新しい年を迎えることができそうです。
    ただ、挑戦する気持ちはいつまでも持ち続けていきます。


   

12.31
 2006年、私の5大ニュース!

  第1位 4月にガンの告知を受け、5月に入院して胃の摘出手術を受けたこと。
       今年ガンが発見されなかったら、来年いっぱいがもたなかったと思います。

  第2位 7月7日、が永眠しました。
       末期ガンを知らされてから8日後に、私の分も背負って逝ってしまいました。
       親を失うということは、とても、とても、とても悲しいものです。

  第3位 「くたばれ!ISO。」を出版し、それがベストセラーの仲間入りをしたこと。
       初版分の印税をいただいたのですが、文筆業の方々は、どうやって生活をしているのだろうかという疑
       問がわきました。

  第4位 「吉田拓郎&かぐや姫 in つま恋2006」に参加できたこと。
       このときの幸せな気分は、しばらくは私の心の中に留まっていることでしょう。

  第5位 12月14日再入院
       長距離移動と、深夜労働と、「ノロウイルス?」が引き金になりました。
       まだ体調は完全な状態ではないよと、私の体が教えてくれました。

 いろいろなことがあった1年間でしたが、冷静になって考えると、私の人生はなんて幸せなんだろうと最近つくづく
 思います。
 人の欲というものは果てしがなくて、ここで満足だと感じることは永遠にないのでしょうが、こうやって新しい年を迎
 えることができることが、何よりもの喜びです。
 
 多くの人たちに助けられ、そして支えていただいて、この1年を乗り越えてきました。
 たいへんお世話になりました。また、来年もよろしくお願いします。

12.30
 行きつけのガソリンスタンドの正月休みは1日と2日の2日間だ。
 「もっと休めばいいのに」と店長に言うと、「いや、これが精一杯ですよ」という答えが返ってきた。
 最近は、初売りを元旦に行うお店が増えてきたから、これでも長く休む方なのかもしれない。
 お正月くらいは、もっとたくさん休めばいいのにと私は思う。今の世の中、「便利」になりすぎてそれがあたりまえに
 なってしまっている。
 セブンイレブンの名称は、朝7時から夜11時まで営業することからきている。それがいつの間にか、深夜も含んだ
 24時間営業体制になってしまった。
 今の世の中、「不便」さも必要だ。不便な状態に身を置いたなら、どうすればいいのかともっと考えなければならな
 いだろう。それなのに、少しでも「不便」さを感じると、文句が口をついて出るようになってしまった。
 便利さと比例して、人びとの心がすさんできたのではないかと思えてならないのだ。

12.29   
 午前中に12月分の請求書を郵送し、これで今年の仕事は全部終了した。
 来年の仕事は、9日から埼玉でスタートする予定。
 だからといって何もすることがない状態にならないのが、自営業者のつらいところ。
 お正月休みにすることは、「情報セキュリティマネジメントシステム」に取り組み始めたからそれ
 のお勉強、「工場管理」に連載している記事の書き溜め、そして次に出版する本の構想組み立て
 と、やらなければならないことがいっぱいだ。
 とかくだらだらしているだけで終わってしまいがちな正月休みだから、体はできるだけ休めることを
 考えるけれど、流されないように注意しなくっちゃ。

12.28  
 12月27日の日本経済新聞・長野県版に、私の紹介記事が掲載されました。
 以前に本を送って紹介を依頼したところ、版元が同業者だから難しいとの回答だったのですが、今回は松本支局長
 さんがわざわざ取材に出掛けて来てくれて、掲載の運びになったものです。
 そして、そのことを知らせるメールまで送ってくれました。さすがは日本経済新聞、その懐の深さに敬服しています。

12.27  
 久しぶりに東京でセミナーを行うことが決まった。 
 当初依頼のあったテーマは「見える化による品質改善とそのポイント」だったけれど、実例を交えながらの5時間の
 プログラムを組む自信がなかったから、「くたばれ!ISO。」をベースにした内容に変えてもらった。
 開催日は3月30日(金)、詳細が明らかになったところで、このウェブサイトでも発表します。

12.26  
 今回の東京行きは、「あずさ」を使っての移動だった。
 そうなると荷物を持ち歩くのがかったるくて、1日目でいらなくなったものは宅配便で自宅に送り、
 2日目にまで残ったものは駅のコイン・ロッカーに入れておいた。
 車で移動する場合はこうもり傘など必要ないから、雨が降るとキヨスクで安いやつを買うことにな
 る。
 こうやって、面倒くさいことも多いけれど、体にとっては負担がかからないから、車以外の交通手
 段
を使った出張を、もっと増やしてもいいのかな?

12.25  
 今年最後のG1「有馬記念」は、3連単のボックス買いをした。
 その結果は1着−3着で、私が買ったもう1頭は場群の中に沈んでしまった。
 競馬にそれほど熱が入らなくなってきていて、したがって勘も鈍ってきて、馬券を買うことがあまり楽しみではなくな
 っている。
 それにしても、ディープインパクトは強かった。あのような結果になると、馬券は当たらなくてもなんかだか幸せな気
 分になれるから不思議だ。

12.24  
 今年のXマスイブは、後楽園ホールで新日本プロレスを観戦します。
 昔はよく東京にまで遠征したものでしたが、こうやってわざわざ出掛けていくのは本当に久しぶりです。
 主な対戦カード。
            飯塚高史 VS 中邑真輔
            中西学・棚橋弘志 VS 永田裕志・山本尚史
            金本浩二 VS 稔  (IWGP世界ジュニア級選手権試合)

 毎年この時期は、「夢・勝ちます!」という名の若手中心の試合が組まれていました。後楽園ホールはあまり広くは
 ないし、特別リングサイドの席だから、存分に楽しめます。 

12.23  
 9月23日に「つま恋」で行われた「吉田拓郎&かぐや姫の野外コンサート」がDVD化されまし
 た。
 3枚組になっているのですが、その中の1枚に会場の模様を空から撮った写真が使われてい
 て、
 その片隅になんとわれわれが写っているというのです。
 「つま恋」に一緒に行った彼が拡大したものを見せてくれましたが、そう思って見ればなんとな
 くそうかなあといった感じでした。
 コンサートの他にいくつかドキュメンタリー映像が入っているのですが、やはり当日生中継をし
 たNHK・ハイビジョンの迫力にはかないません。

12.22  
 昨夜は、長野ケンウッドで一緒だった仲間たちと、私の回復祝いを兼ねた忘年会を開催、伊那の小料理屋に15人
 くらい集まって、当時の思い出話に花を咲かせた。
 参加者は、まだ会社に在籍している人と、すでに辞めて新しい世界を切り拓いている人とのふた手に分かれたけ
 れど、そこで感じたのは、若いうちにもっといろいろなことにチャレンジしてもいいのではないかということ。
 人生は一度しかなくて、は実現させるためにあるのだから。

12.21  
 これだけ寒くなると、夜中におしっこに行きたくなっても、どうしても我慢してしまうのです。
 30歳の頃、千葉のアパートでぐうたらしていた頃は、トイレに行くのが面倒くさかったため、ジュースの空き缶を枕
 元に置いておき、布団の中でプルトップの小さな穴に向けて放尿したものだ。
 そういえば、あの頃はベッドトルはまだ存在していなかったんだ。

12.20  
 今日友達2組が結婚した☆家庭を作って家族を作っていくんやなと思ったら、遠く感じた。
 今あたしがエーブイ嬢なのは自分で選んだ道なりだけど、良い悪い無しにして、あたしい
 つの間にこんだけ人からはぐれたんだろう?って不意に解らなくなったら疲れに似たもの
 を感じた。
 淋しい訳じゃなくて、その遠さに……ゃっぱ正直淋しいです!!グダグダなブログで申し
 訳ありません(@_@;)。

                                紅音ほたるさんのブログより

 このような本音をブログに書けるなんて、すごいことだと思うよ。
 私は何もできないけれど、ブログを見て応援しています。
12.19   
 大阪の定宿のそばにある「やよい亭」という定食さんは、単身の男性のお客が多いため、私もひとりで気兼ねな
 く入って行かれる。
 生ビールと何かの定食を頼んでも、だいたい1000円程度で終わり、値段の面でもリーズナブルなものだ。
 以前はそれに生卵を追加し、食べ放題のご飯にもお世話になったけれど、胃が小さくなってからは定食そのものも
 残すことが多くなった。
 満腹感を胃が検出しないので、食べる量を常に気にしていなければならないから、食事を味わう楽しみができなくな
 ってしまった。

12.18  
 高速道路を走行中に落下物を発見したら、「#9910」とダイヤルして知らせるようにとのことである。
 このことを知ってまず思ったのは、運転中に携帯電話を使用してもいいことになるのだろうかということ。
 緊急性を要することだから、まさか次のサービスエリアに着いてから通報しなさいとは言わないだろう。
 このあたりが本音と建て前の使い分けの部分だから、当局はなかなかはっきりと表現しようとはしないのです。

12.17  
 「使命と魂のリミット」  新潮社  ¥1,680(税込)  東野圭吾

 昨夜は、このを読み終わった後、気持ちが高ぶっていて、かなりの時間眠りにつくことができ
 なかった。
 医学サスペンスという触れ込みだが、東野圭吾の小説は、あちこちに人間の持つ温かさが折り
 込まれているから、私は好きだ。
 それにしても作家はすごい。週刊誌への連載とはいえ、これだけの内容のある小説を次々と書
 いて発表していくのだから。 
12.16  
 キムタクが独立を考えているから、森田さんにかかわって欲しいと言われた。
 そのときは連絡すると言うので、連絡先を教えようとしても名刺入れの中は他人のもの
 ばかりだ。そうこうしているうちにキムタクはどこかに行ってしまい、そこで目が覚めた。
 どうしても連絡先を教えなければと思い、もう一度夢の中に入っていった。キムタクには
 会えたけれど連絡先はやっぱり渡せない。
 こんなとりとめのない夢を見ながら、手術の後の錯乱状態に近い脳の緊張感の中で、
 からだは昨夜の睡眠不足を解消しようとするのだけれど、健康なときの眠りにはほど遠
 く、あまり疲れは取れずに偏頭痛がしているのです。

12.15  
 ちょうどベッドが空いていなくて、入った病室はナースステーションの横にあるHCU(集中
 治療室)というスペース。
 ここが何とも騒々しい場所で、いくつものアラームがほとんど合唱し続けの状態。さらに、
 緊急入院の患者さんに対する初期治療で大忙しだ。
 あらかじめそういう場所だとは聞いていたけれど、点滴をしているだけの私も、結局一睡も
 できなかった。
 朝、担当の先生が顔を出してくれて、「今日は手術で夕方までかかってしまうから、具合
 が良ければ森田さんの判断で退院してもいい」と言ってくれた。そこで、昼食を食べてみてその様子で決めることに
 した。
 昼食は軟菜と呼ばれているおかゆ中心の料理。3日ぶりに胃の中にものを入れるのだから、それをおそるおそる口
 にしてしばらくは様子を見た。そして、なんともなかったから退院することにした。
 最後の点滴が終わるのを待つようにして、夕方5時過ぎに退院した。
 またいろいろな人たちにご迷惑をおかけすることになったし、メールを開けなかったために連絡不行き届きになって
 しまいました。結局ノロウイルスかどうかはわからなかったけれど、やっぱりもう少し仕事を軽くしなければいけない
 ことと、体力をつける必然性を感じた3日間でした。

12.14  
 昼間は仕事が入っていなかったため、午前中は布団の中で横になっていたところだいぶ具合が
 良くなってきた。
 そこで、昼食に牛乳を温めて少し飲んだところ、また激しい嘔吐感だ。そこで病院に電話をして診
 察を受けることにした。
 診察は、伊那中央病院の手術をしてくれた担当の先生にお願いしたが、その結果は「ノロウイル
 ス」の疑いもあるという。点滴をしなければならないが、入院をした方がいいとおっしゃられたの
 で、そのまま入院することにした。
 それから立て続けに6本点滴することになるのだが、始めて30分もすると楽になってきた。看護婦(師)さんが作成
 した治療計画書では、絶食状態で点滴を続け、症状が改善されたところで食事を取り始め、18日頃までそれが続
 くというものであった。ここで、今夜の仕事も明日の予定も全部あきらめて、長男にそれぞれ連絡を取ってもらった。

12.13  
 朝目が覚めたところ、胃がむかむかして気持ちが悪くて、そのうちに嘔吐がはじまった。
 昨夜はホテルに11時頃着いて、コンビニに行ったり風呂に入ったりして、お弁当を食べたのは
 12時近くだったから、その影響かとも思ったけれど、手術のあと嘔吐まで至ったのは今回が初
 めてだ。
 胃の中に何もない状態で、胃液すら出ないのに嘔吐が続いて、ユニットバスのトイレの横から離
 れることができない。仕方がないので、その日の仕事はキャンセルさせていただいた。
 何回もホテルに病院の手配を頼もうかと思ったけれど、ここで病院に入ってしまったら何かと不
         都合だ。
 チェックアウトの時間をぎりぎりまでのばしてもらい、嘔吐感が和らいだところで家に向かうことにした。
 名古屋高速の非常停車帯に車を停めたり、高速道路のサービスエリアやバーキングエリアがあるたびにそこで休
 みながら、必死の思いで家までたどり着いた。
 お茶を口にしただけでも吐き気がしてしまうので、ポカリスエットで口をしめらせながら、その夜は何とか堪え忍んだ。

12.12  
 東名高速道路を車を走らせて三重県の桑名に到着した。
 驚くのは、夜も遅い時間帯という条件があるにしても、高速道路の上は大型トラックばかりで、普通乗用車は数え
 るほどだということ。
 あの図体が大きなトラックが、うしろにぴったりくっついてあおられたり、前後を挟まれてその谷間に入ってしまった
 ときなど、私だって一瞬恐くなる。
 交通事故に巻き込まれても、傷つくのは小さな車の方だろうからだ。

12.11  
 八王子付近の国道16号線は、いつ通っても慢性の渋滞状態だ。
 カーナビに搭載されているVICSは、渋滞していない道路を探して、最適の経路を常に指示してくる。
 今日は、カーナビの言う通りに進んでいったところ、「ひよどり山有料道路」の料金所に入ってしまった。
 通行料を払ってまで早く着きたいとは思っていなかったのに、カーナビはそんなことまでは考えてくれない。

12.10  
 KODA KUMI LIVE TOUR 2006〜2007 〜second session〜

 松本文化会館大ホールは、若い女性たちのエネルギーで、ほとんど巨大なディスコホールと
 化した。

 最もチケットが手に入りにくい歌手のひとりである倖田來未のコンサート、席は2階のいちばん
 後ろだったけれど、彼女が発するエネルギーはどこにいても十分に伝わってくるものだった。
 さすがにトップアーティストだけあって、演出も歌も踊りもすごい迫力だ。

 アンコールに切り替わってから50分間にわたってMCが続き、最後のうたを涙を流しながら歌
 い終えた彼女は、Tシャツを脱ぎ捨てて、ブラジャーまでかなぐり捨てて海の中に消えていった。
 次回のコンサートは、この場面の続きから始まるのだという。
 次のコンサートにも行きたいけれど、はたしてチケットが確保できるのだろうか?

12.9  
 今年の冬は寒い
 と言って騒いでいるのは私だけかもしれないけれど、体脂肪が減った体には文字通り「骨身にしみる」思いだ。
 例年だと、暖房など使わなくても布団に潜れば足の先がポカポカしてきたのに、今年は11月のうちから電気敷毛
 布を使っているような有様だ。
 これからもっと寒くなる来年の1月から2月頃が、今から思いやられるのです。

12.8  
 車を運転中にFMラジオから流れてきた内容です。
 ある中学生が親に内緒でを飼っているのだけれど、自分が家にいないときにはばれてしまう
 から、毎日学校に連れて行っているそうです。
 こんなことを聞くと、また「教育の問題」として騒ぎ立てる知識人がいるかもしれないけれど、私は
 このようなほほえましい出来事が大好きです。

12.7  
 東京に行ったついでに、「父親たちの星条旗」を観た。
 これは単なる戦争映画ではなくて、帰還した「英雄」3人が、国債の購入を宣伝する材
 料として利用されていく展開と、その中の一人が「インディアン民族」の出身のため、人
 種差別の波にさらされる様子を描きながら、直接的にも間接的にも戦争の悲惨さを訴
 えていくものである。
 邦画が営業的にはだいぶ盛り返しているようだけれど、アメリカにはこのようなメッセー
 ジ性の強い映画が製作できて、何で日本ではできないのだろうか。
12.6  
 私を応援してくれている会社の社長から、私の携帯に怒りの電話が入った。
 その会社は、今日から幕張メッセで開催される 『SEMICON Japan 2006』 に出展しているのだが、合い間を見
 て日刊工業新聞社のブースをのぞいたところ、「くたばれ!ISO。」が1冊も置かれていなかったという。
 そのショーは、昨年は世界27カ国/地域から1,600社が出展し、来場者は54,859人にもなったほどの大きな展示会
 である。
 「くたばれ!ISO。」が置かれていない理由を尋ねたところ、「再版が間に合わず出来上がるのは金曜日になる」と
 の答えが帰ってきたという。
 「せめて1冊くらいは置いて、宣伝くらいはすればいいのに」と憤慨されていた。
 私が販売の責任者にお会いしたい旨伝えたところ、明日の16時に時間を空けていただけることになっている。
 だから、明日は、「書籍の販売戦略」について、先方の考え方をお聞きしたいのです。

12.5  
 スタッドレスタイヤを行きつけのガソリンスタンドで履き替えた。
 「もう1シーズンもちますか?」と訊いたところ、「これだけ減っていると効きが鈍くなるよ」との答えだった。
 もう2シーズンも活躍してくれたから、十分役割は果たしたかもしれないけれど、いざ買うとなると結構値が張るの
 で、いけるところまでいこうと思っています。

12.4  
 教育の危機は、学校現場を変えればすむ話ではない。『宿題は出さないで。塾の勉強の妨げに
 なる』、『子供が石を投げて
学校の窓ガラスを割ったのは、石が校庭にあったせい
 だ』。教育現場は非常識ともいえる親たちのクレームに振り回される。しつける力の低下も無視で
 きない。
 企業は『
学校は役立つ人材を育てていない』と言い、親は『今の学校で子供がきちんと育つか不
 安』と言い、教師は『何でも
学校に押しつけられても困る』と言い返す。不満をぶつけるだけでは
 改革は進まない。


    「ニッポンの教育 第1部 機能不全の実相」   日本経済新聞 2006年12月4日号 より抜粋しました。

12.3  
 中央アルプスの山並みは冠雪でく輝き、空はあくまでく澄み渡り、庭の立ち木には雀が何匹も群がっている。
 決して暖かいといえる陽気ではないけれど、風ひとつない、なんて穏やかな日曜日なのだろう。
 大阪に移動しなければならないので、早めに出て京都の紅葉を観ようと思っていたけれど、それはやめにした。
 長野にだって、こんな素晴らしい自然があるのだから、それに浸っているだけで十分だ。  

12.2  
 「父親たちの星条旗」、「硫黄島からの手紙」、「氷の微笑 2」、「007 カジノロワイヤル」、
 「リトル・ミス・サンシャイン」、と、今年の暮れは観たい映画が目白押しだ。
 我が家にお正月はやってこないから、来年の年始は東京に行って映画のはしごをしようかなんて思っている。

12.1  
 「くたばれ!ISO。」の第1刷分の印税をいただいた。
 これまで、拡販のために私が投入した広告代には遠く及ばないけれど、普段の連載記事の原稿料に比べれば桁
 が違うから、ずしりとした重みがある。
 これが、今年の夏の、何とも表現のしようがないくらいの大変さの代価だとしたなら、とてもこのお金を安易に使う
 気にはなれない。
 一方では宣伝をしないと売れ行きは上昇しないから、なんとも困ったものだ。