モノ作りの改善 コストダウン 在庫削減 品質改善


  リードタイム短縮

リードタイムはお客様が決める   

    製品の納入リードタイム、つまり、お客様から注文を受けてから納品するま
    での期間は、どんどん短くなっています。
    従来のように、工場側の都合であった生産リードタイムを考慮してはくれま
    せん。
    「撮りたいときが見たいとき」は、デジタルカメラが実現させました。「発注し
    たときが手に入れたいとき」というお客様の要望は、企業側が実現させな
    ければなりません。
    いまや、納入リードタイムは、工場側の都合によって決まるのではなく、購
    入するお客さんに決定権があるのです。
 



  製品在庫は持たない 

    お客様の短納期要求に応えるためには、製品の在庫
    を持っていればことが足ります。
    しかしながら、売れるかどうかわからない在庫を持つほ
    ど、企業に余裕があるでしょうか?
    このスピードの速い世の中、売れ残り即不良資産です。
    一所懸命上げた利益の中から、泣く泣く処分しなけれ
    ばならなくなります。
    お客様のニーズが多様になっていることも、見込み生
    産が成立しない理由になっています。
    在庫をできるだけ持たない、これが企業経営を進める
    上での重要なポイントです。
 
 



もの作りの改善   

   市場の要求は短納期と小ロットです。さらにそれがめまぐる
   しく変動します。見込み生産ではこのことに対応できません。
   注文を受けた単位で、要求された納期以内でものを作る体
   制を構築しなければなりません。
   そのためには、1個ずつ作り、1個ずつ流し、1個ずつ検査
   する生産ラインが必要になります。
   それを生産性を阻害せずに実行するのです。
  



  管理そのものはムダ 

    「管理」と呼ばれている作業の多くは、条件作りや調整です。
    IT化が進んでいますが、コンピュータは判断まではしてくれませ
    ん。
    上流から下流まで、いかに停滞を少なくして工程が流れている
    かを、目で見てわかるようにするために、いろいろな工夫をする
    のです。
    そうすれば、ともすれば手段が目的になりがちな、「管理」その
    もののムダを取ることができます。
 



プロセスの短縮   

    生産計画から発注までの展開、実際の発注作業、納期確認と督促、
    そして受け入れから出庫までの資材管理。
    いくつもの工程を経て組み立てられる製品、そして検査から出荷ま
    で。
    一般的に「生産管理」と呼ばれる作業の中には、たくさんのムダが
    含まれています。
    それらのムダを取り除くことにより、プロセスに関わるリードタイムを
    短縮させます。
 



  開発と設計 

   最終的には、商品開発の善し悪しが売れ行きを決めます。
   そして開発と設計にはかなりの時間がかかると思われて
   います。
   しかし、あまり時間をかけていたのでは、発売するタイミン
   グを逃してしまいます。
   そこで開発と設計のプロセスの見直しをします。稼働分析
   も必要です。正味作業のみを抽出し、付随作業は徹底し
   て取り除きます。
   そうすることによって、開発・設計期間の1/2化は可能で
   す。

  



国内での生き残りを図る   

   量産品の製造は、ほとんどが海外展開されてしまいました。
   コストでも、品質でも、もはや国内でモノ作りをする優位性は見いだせなく
   なっています。
   残る条件はリードタイムです。短納期でお客様に製品を供給することがで
   きれば、その体制を仕組みとして構築することができれば、まだまだ国内
   での製造業は生き残ることができます。
   リードタイムは、企業としての総合力が数値になったものですから、全体の
   バランスを見ながら改善を進めなければなりません。