「氷柱」
の表紙です。
ツララを求めて、冬の茅野市を飛び回りました。
ガリ版刷りでしか、自作の手段がありませんでした。
ガリ版に向かって、鉄筆でしこしこと文字を刻むのです。
発行
1969.4.27
部数
70部
五木寛之
ひとりで行くんだ
幸せに背を向けて
さらば恋人よ
なつかしい歌よ友よ
いま青春の川を越え
青年は 青年は
荒野をめざす
もうすぐ夜明けだ
出発の時が来た
さらばふるさと
想い出よ山よ河よ
いま朝焼けの丘を越え
青年は 青年は
荒野をめざす
みんなで行くんだ
苦しみをわけあって
さらば春の日よ
ちっぽけな夢よ明日よ
いま夕焼けの谷を越え
青年は 青年は
荒野をめざす