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          諏訪地区評青婦協主催の
          政治集会を終えたデモ隊が
          岡谷駅に向けてジグザグを開始したのを
          機動隊よりも熱心に
          両手を上げて止めた 彼ら

          明治公園での集会の後
          整然と行進を続けるわれわれのデモ隊に
          挑発をかけ殴りかかってくる機動隊のうしろで
          何の規制も受けずに
          フランスデモをしていた 彼ら

          デモが国会に到着し
          議員への請願が始まった
          シュプレヒコールとインターを
          力強く合唱するわれわれの横で
          指でVサインをつくり
          「ピース」「ピース」と叫びながら
          笑顔をふりまいていた 彼ら

          労働組合が分裂させられ
          全金の旗を守る
          圧倒的少数の闘いを尻目に
          大会での多数決が民主主義だからと
          第二組合へと走った 彼ら

          合理化攻撃がかけられ
          職制の監視の中
          絶対ゆずれない闘いだと
          朝ビラを続けるわれわれの職場で
          良い合理化と悪い合理化があると言ったり
          今は表面に出る情勢になく
          力量もそれだけになっていないと
          組織を守り拡大することに
          やっきになっていた 彼ら

          われわれの書いた基調報告の中から
          まだ日本は
          帝国主義として自立していないから
          「帝国主義」という言葉を
          全部削除しろと主張し
          それでいて
          具体的な運動論は提起できない 彼ら

          情勢に即応した闘いをいかに進めるかより
          党の主義・主張が優先している
          運動のひとつひとつの積み重ねより
          組織を守り育てることが先行している

          これが
          何年かの活動の中で
          私の体の中にすっかりしみ込んでしまった
          自称「前衛政党」に指導された
          彼らの「運動」のイメージだ

                            (1978.10.23)