鳴子などというものは、現在は全く使われなくなっているから、どのようなものなのか知らない人が多いかもし
れない。
鳴子は、穀物を野鳥の食害から守るため、鳥を追い払う目的で作られた道具で、木の板に数本の竹筒や木
片を糸で吊るしたものです。
それを田畑の中に設置し、木の板につけた長い縄を家や樹木の陰などまで引いてきて、この縄を田畑と離
れたところにいる人間が引くと揺れ、竹筒や木片が木の板に当たって音が鳴ることにより、鳥獣を脅かし追
い払うという、なんとものどかな道具なのです。
鳴子百合の花弁の配列が、それに似ているためにつけられた名前です。これが自宅の庭で増殖し、この春
だいぶ間引きました。