冬 景 色   FUYUGESHIKI      
   

   1977年に、 当時在籍をしていた「西駒郷」のしらかば棟・1寮を担当していた
   職員3名で制作したレコードです。

           RECORDING STUDIO   西駒郷職員住宅 1-201
           RECORDING DATE   1977年 1月 15・25
           ALBUM DESIGN   小平 恵子


  
     ジャケットは、
     ガリ版で印刷をしました。
 
 


   ジャケットに書かれている文の一部です。
 

 詩ができ、曲ができ、とうとう現実のものとなってしまいました。
 早番・遅番・夜勤と、3交替の24時間勤務のため、同じ寮を担当する3人が共通の
 勤務外の時間をみいだすというのは、月に1回あるかないかです。
 したがって、練習する時間も限られました。日常の音楽活動をしているわけでもない
 ので、基礎もまったくありません。だから、とても鑑賞に耐えられる代物ではないの
 ですが、なんとかかたちとして残したかったというのが、3人の共通した気持ちです。
 私たちの、ほろにがい思い出を、あなたにお分けします。


 



   曲名をクリックすると音楽が流れます。

   風 よ       小林 律子    曲  森 田  勝
   ドアのむこう     詩  小林 律子    曲  森 田  勝
   ひとりごと     詩  小林 律子    曲  森 田  勝
   ひとねむりすれば     詩  森 田  勝    曲  森 田  勝
   いつのまにか雪が     詩  森 田  勝    曲  森 田  勝
   1−201     詩  小平 恵子    曲  森 田  勝
   惜 春     詩  小林 律子    曲  森 田  勝
   みんなのうた     詩  小林 律子    曲  森 田  勝





      風 よ



  風よ やわらげて
  わけもなく いらだつ心を
  嫌いじゃないのに 冷たい心を
  5月の 少女の 微笑みのような
  木もれ陽にゆれて 流れてきた
  優しいばかりの ひとときの風よ

  風よ つかまえて
  わけもなく ゆれてる心を
  嫌いじゃないのに 逃げてゆく心を
  5月の みどり児の 瞳のような
  湖を渡り 流れてきた
  優しいばかりの ひとときの風よ

  風よ つれていって
  あなたの 消えていく国へ
  迷っていることに 疲れてしまった
  2月の 降りしきる 雪野を越えて
  新しい旅へと 流れてゆく
  生まれたばかりの ささやかな風よ

 

       ドアの向こう


  なぜか こんなふうに とり残されて
  どうにもできずに 時の流れのすみっこに
  独りで ぽつんといるとき
  聞こえてくるのは 河の音
  その音の 哀しいなつかしさ
  手をさしのべても ニンフの影さえつかめない

  逃げ場をなくした心を抱いて
  私はどうにも 動きがとれない

  もしも 誰か急に ドアを叩いて
  花なんか持って てれくさそうな笑顔をみせて
  私をたずねてくれたら
  孤独の鎖は 解けるのに
  そんな夢の 甘やかなもの憂さ
  手をさしのべても ストックの香りはつかめない

  逃げ場をなくした 心を抱いて
  私はどうにも 動きがとれない

 
    ひとりごと


  思い出というのは
  欠けたお茶碗みたい
  ちっとも役に立ちません
  けれど 捨てられないから
  わずらわしいのです

  幸せというのは
  雪のかけらのようね
  ほほえみかけてくるけれど
  手のひらに受け止めれば すぐ
  消えてしまうのです







 


   
ひとねむりすれば


  忘れてしまうさ
  きょうが終われば
  髪の毛を 指ですくって
  目頭を押さえて
  うつむいているのは 今夜だけ
  ひとねむりすれば また
  ちがう人に 出会う

  あきらめられるさ
  すんだことさ
  天井のしみを見つめて
  爪の先噛んでも
  涙があふれると 淋しくなる
  ひとねむりすれば また
  楽しいこともある

  いつものように
  朝がくるから
  泣き顔は他人に見せずに
  目だけでも笑って
  不安だった毎日が いま終わる
  ひとねむりすれば また
  歩きはじめられる


   
いつのまにか雪が


  笑ってごまかす こともできるけど
  それで気持ちが 落ち着くわけじゃない
  いつの間にか雪が 降りだした
  去年より早く 冷たい冬が来る

  今も好きだよと 言えば言えるけど
  それがおまえの 心に届かない
  あれは夏の雲が 消したこと
  残るのはすべて むなしいほろ苦さ

  ここにいてくれと 抱いてはなさずに
  いれば今でも ぬくもり感じてた
  たわむれに 指を くちびるに
  はしゃいだのは むかし コスモス咲いていた

  そばで眠っている あなた知らぬ人
  心開かず 何を考えてる
  いつの間にか雪が 降りだした
  去年より早く 冷たい冬が来る







   
1−201


  ひとりの夜は
  とっても静かだ
  さみしさが こみあげてくる
  だけど 本当は
  これでいいのかもしれない
  いつも いいことや
  楽しいことばかりはないだろうし
  さみしいことも ずっとは 
  続かないだろう

  だから この
  静けさ さみしさも
  今だけの ものなのだろう
  だけど 静かだ
  誰かに 会いたくなる
  いつも いいことや
  楽しいことばかりはないだろうし
  この夜が ずっと続けば
  さみしさも続く






   惜 春



  渡るのは 風
  逝くのは 時
  移るのは 四季
  そして 残るのは 僕

  微笑むのは 光
  微笑むのは 夢
  微笑むのは あなた
  それを 思い出せない 僕

  暮れ方の 部屋のすみっこに
  ほこりをかぶった キャンバス
  描きかけの あの絵の色は
  今は もう みつからない





   
みんなのうた


  風が冷たい 肩寄せよう
  少しさみしい 話そうか
  それともいっしょに
  おかしな声 合わせ
  歌うたおうか
  きっと ゆかいさ

  なに探してる 君の瞳
  なに急いでる 時はあるさ
  ここへ来てごらん 空がきれい
  だから 歌うたおうよ
  きっと ゆかいさ